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loroという名のパン屋リニューアルオープン

昨日、東京都立川市にあるloroがリニューアルオープンした。駅から少し離れたこのパン屋は2年前にオープン、地元の人に愛され始めた矢先にパン職人の都合も相まり、徐々に良い状態のお店を保つことが難しくなり、客足が少しずつ遠のいてしまった店だ。

このnoteで書いていこうと思うこと

サードバースと名付けたこのnoteの意味は、記事を読み進めるうちに知ることになる。大したことではないが、大したことになるかもしれない。
あるパン屋の再生を元に繰り広げられる物語を楽しんでもらえれば嬉しく思う。そして、これからの日本はどの分野においても職人が減り続けることが必至である事実に、これからどのように向かい合っていくのか?
この辺りもサードバースの考え方の1つになっていくことだけお伝えし、話をloroに戻す。

青空いっぱいの12月2日(土)

朝9時、loroが再オープン。2年前のオープン時は、店前に列を為す華やかなオープニングだったそうだ。この日は開店を待つ人はいない。しかし、店内ではその事に多少の安堵感が広がっていたように感じた。何故なら中のスタッフはおおよそ素人の子達ばかり、中央に立つパン職人は平然とした表情でこう言い張った「楽勝でしょ」と。
9時半を超えたあたりから、再オープンを待っていた徒歩圏内のお客様達がちらほらとご来店。製造、販売とお客様が買い物をしながら中を回していくトレーニングも十分に行うことはできていない。なので、再オープンの告知も最小限にしか行っていないのだ。しかし、過去2年で衰退を経験したloroも、培ったファンは顕在していて、そこから1時間、次から次へとお客様がやってきて、店内のスタッフの表情から一気に余裕が抜け、明らかに表情から余裕という二文字が抜けた状態に。性格の悪いことを言えば、オレのような中年は、こうなる事はある程度予測していて、直前まで余裕こいてた若いスタッフ達が「舐めてた!」と動揺する様子を見てるのはある意味で面白い。自分もこういった経験を若い頃にしたことで成長した事を知ってるからだ。

一度に大量購入するお客様も散見された

10時半に一度、10分程度のノーゲス状態に。緊張感が抜けた穏やかな空気が流れるも、不安を感じるような雰囲気はそれほどすぐになくなる訳ではない。すぐにまたお客様がやってくる。製造の指示、商品補充のタイミング、会計、それぞれがぎこちなく行われるも、何とかお客様のご理解の範疇で時間が過ぎていく。違うnoteでしっかり書くが、この場にいたオーナー、パン職人は、多くの指示は与えない。自分で動きたい心を堪えながら、ポイントポイントのみ指示を与えていく感じだ。

大きなミス、小さなミス、それはそれは色々とある一日だったが、無事、15時に初日の営業を終了。売り上げは、当初の予想を遥かに上回る結果を得ることができた。しかし、この取り組みにおいて、売り上げはもちろん大切ではあるのだが、奥底にセットされている試みは別のところにある事をお伝えしておこう。これはまた後日書くことになるだろう。

この日を迎えるまでの準備期間は約3ヶ月。色々な想いや出来事が交錯しながら辿り着いたloroのリニューアルオープンではあったが、さまざまな課題を多く抱えている中で、まずはスタートを切った形となった。
このスタッフ達は、どれだけパンというものに向き合ってくれているだろう?
やらされ仕事から抜けていく意思を持つ子は育つのだろうか?
みんなが繋がりながら独り立ちしていくような、独り立ちしながらも繋がり合い、支えてあって生きていけるような、そんなチームになるだろうか?
「サードバース」に少し関わるような文章で、まず最初のnoteを書き終えたいと思う。

製造を除く子供。こんな子達の思い出に残って欲しい。

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