外資って簡単にクビ切られるってホント?

こんばんわ、久しぶりにnote書きます。

 今年の1月に今の外資に転職して半年余りが経ちました。
 入社後チーム内でインシデントマネージャーになり、社内の仲良くなり、いろんな会議に出ることで情報も得て、もともとあった知識などもフル動員でついにはチームやPJの採用活動にまで手を伸ばしたりしています。

 うちのチームが発足してからもう1年が経とうとしています。
 そんな中で、採用活動している中でもよく耳にする「外資ってやっぱりすぐクビ切られるんでしょ?」みたいな話の実体験が見えてきたので話したいと思います。

ホントに切られやすい?

 言わずもがな、働かなければ切られます。ある程度の能力を期待して雇っているので、パフォーマンスが上がらなければ切られて当然です。
 が、切られるプロセスが明確で、日本のそれより厳しいです。
すくなくともうちの会社、チームでは「切られにくい」です。

どう切られにくいのか1:PIPの存在

 PIP、業務改善プログラムと言われるもので、この人パフォーマンス低いから切りたい、となった際には次のステップで判断されます。
(うちのチーム内だと、まずリーダー陣複数名で明らかにパフォーマンスが低い、マニュアルやルールに悪い意味で従わない、という人が名前が挙がるので、そうなると人事権を持ったマネージャーが動きます)

1.1on1でヒアリングし、注意または本人の適性を見て異動相談を行う
2.ダメならPIPを書いて、評価システムに記載、明示的に改善を要求する
3.PIP発動後、改善が見られたらPIPを取り消す
4.PIP発動後、改善が見られなければ切る


 日本だと、急にクビを突き付けられた、なぜ自分がクビを切られなきゃならないのか納得のいかない説明がもらえない、という会社が未だに多いと思います。
 そのあたりが逆に明確です。よくも悪くもちゃんと評価されます。

どう切られにくいのか2:異動の存在

 いざそのチームの業務経験があるからと入社してみたけど、周りから見ていてあまり適性がなさそう、自分でもやってみたら合わなかった、というのはどの職場でも起こりうるかと思います。
 JobDiscription(業務要件)が明確なので、どの部分が出来ていないのか、どの部分が向いているのかはっきりしています。
 そのため、その特性次第では他の業務を出来る場合もあります。
 そういった場合、社内で再度異動先のチームで面接を行って、適性があると見なされれば異動できます。
 異動の際に勝手に部門間で押し付けあうのではなく、本人がどうするか、というところに重きがあります。

逆にどういう人が辞めるのか1:適性がない、かつプロパーではない

 適性がないと、当然そのチームでのパフォーマンスが発揮できません。
 パフォーマンスが発揮できないと当然チームとしては苦労が増えます
 契約社員であれば基本契約期間次第なので、契約更新がなくなります。
 なお、この半年で適性がないと判断され契約更新がなかった契約社員は実際にいました。
 逆に派遣社員の方が非常にパフォーマンスが高くて正社員が見劣りしている問題もあったりします。

逆にどういう人が辞めるのか2:上手くサボれないサボる人

 チームにはそもそも利益を出すために規定された人数がいて、それ以上になることもありますがそれ以下になることも時としてあります。
 ただ、その中においてサボる人は処理件数が少なかったりします。
ただ普段パフォーマンスが高くて、状況を判断して一時的に手を抜いたりするケースがあってもそれがチームにとって悪影響でないのなら、サボっていてもあまり問題になりません
 そもそも海外のメンバー見てると、非常にサボるのが上手い人がいます。(マネージャーがサボってたりもザラ)
 チームとして一定レベルのパフォーマンスが必要な時に、例えば休憩が多かったり、遊んでいたりするとPIPの対象になります。
 でも会社にぶら下がっていたい人は、そこでちゃんと改善してきますから、最低限をうまく維持するサボり上手は辞めたりしません。

逆にどういう人が辞めるのか3:疲れちゃった人

 周りのサボりが上手い人が多い中において、危機感を持って頑張りすぎてしまうとエネルギー切れになっちゃう人はたまにいます。
 マネージャーはほどほどにね、とブレーキをかけたりもしますが、休むことが苦手な人は手を抜くことが出来ず、自滅してしまいます。
 マネージャーがサボってこの辺りのタイプの人が下にいると、結構瓦解しやすかったりします。
 他チームで長年頑張っていた同僚はこれでいなくなりましたが、彼はあまり意見を大にして上にあげるタイプではなかったので、日本企業向きの人材だな、と思いました。

おまけ1:どういう人が採用されやすい?

 基本的にはJobDiscriptionをどの程度満たせるか、によります。
 転職時に日本企業の採用だと1時間という面接時間枠の中で、やれキャリアパスだのこういうことはできるかだの聞きますが、JobDiscriptionに対して自分はこの点においてはこれだけできるけど、ここは苦手で、そこは伸ばしたいと思っているとかそこはあんま気が向かないから他でカバーする、といった正直性を出しても全然評価されます。(逆に声上げないと損する)

おまけ2:評価制度ってどんな感じなの?

 うちは四半期ごとと通年評価の2本があります。
 四半期ごとに、よくあるMBO的なものでシステムに自己評価を入力します。
 それを上司に提出すると、上司はそれを見て先に分析して、面談で評価結果を伝えます。また、それもシステムに入力され、最終的に本人が承認して次期に移ります。
 それとは別に、様々な社内テストの仕組みがあって、そこでポイントを稼いで給与レンジをあげていく、という2つの仕組みがあります。
 レンジ内は四半期・通年評価で、レンジアップは社内テストで、といった感じですね。

おまけ3:英語ってどうなの?

 外資だと英語必須ですよね。でも自分の業務の中において英語比率は3割を切っています。
 他チームやマネージャーにメールする際は英語ですが、チーム間での会議などの際にはお客さんが日本人ということもあってバイリンガルの司会がいて、チーム間会議に出るメンバーの中で英語が未達でも能力があれば翻訳ぐらいやるよ、普段助けられてるからねってな感じで持ちつ持たれつで助け合って仕事してるので英語ほとんどしゃべれないですがやりくりできてます。
 そのチームの特性と立ち回り次第だと思います。
 文字ベースで全然やりとりできるので、DeepLさんマジ大活躍。

まとめ

 Amazonが55000人の採用を打ち出したり、サントリー社長が45歳定年を唱えたり、経団連が終身雇用の時代は終わったと言い出したり、世の中が激動の中にいます。
 日本企業給料安すぎ・・・でも外資は怖い・・・って人は多くいるんじゃないかなと思います。
 そんな人の一助になればと思ってこれ書きましたけど、もちろんうち以外のチームいって全然話ちげーじゃねーか!と言われてもそもそもそういう責任転嫁をするような人はチームワーク向いてないし、前向きじゃないし矛先間違いも甚だしいので、たぶんそういう人には日本企業で働くのが向いてると思います。
 自己防衛おじさんじゃないですけど、ちゃんと自分で考えて自分で動ける人には、外資はまだ日本企業よりマシじゃないかと思うし、英語なんて後からついてくる(半年で中学英語レベルだった自分の耳が、大分ヒアリングできるようになってきたし、単語力がついてきた)のでぜひとも大海に飛び出てほしいな、と思います。
 そんな自分はApple製品ユーザーだけど、将来はMicrosoftで働きたいなぁとひそかに考えています。
 まだここでやれることたくさんあるので、まずはそこの経験をたくさん積んでから!

おしまい

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