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=読書感想文= すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~

光文社新書
堀江 貴文 著

いつもながら、挑戦的なタイトルですね。

私は、自由で有名な、数々の著名人(良い意味で、自由人とも変わった人とも言う)を生み出している私立学校に小学校から大学までどっぷりと浸かったので、息子の公立小学校に違和感を感じられずにいられませんでした。

食事は、何分以内、私語厳禁、いたるところに標語、職員室の前には、職員室への入り方が書いてある。

極めて統率の取れた運動会。喜び方まで、指南されている感じがする。

言い出したらキリがないし、タダほど高いと言うものはないと思いつつも、無償教育は有難く行かせていただいている。

そんなことを日々、考えつつ、学校に行かせているので、このタイトルは手に取らずに入れらなかった。

–この読書感想文の読み方–

本の中から、気になった言葉(文章)を引用しています。「 」の部分です。本を純粋に楽しみたい方は、ここを読まずに本を入手されてください。
「→」は、私の感想です。

読んだ人によってそれぞれ心に刺さるポイント、文章が違うと思います。
読んで見たいと思ったら、実際に読んで、再びこの文を読んでいただき、
私の着眼点との相違を楽しんでもらえれば幸いです。

そして、あなたの新しい発見や問題の解決のヒントになったら嬉しいです。

–スタート–

「あなたが自分自身の「楽しい」や「嬉しい」「気持ちいい」といった「快」の感情をシェアすると、そこにたくさんの賛同者(いいね!)が集まり、つながっていく。そして、そのつながりが関わった人たち全員に豊かさをもたらす。この共感が、これからの世界を動かす原動力」
→ ポジティブのスパイラル、いいですね。

「これからの時代に重要なのはむしろ、「やりたいこと」のためにどれだけ本気になれるかだ。なぜなら、支持や共感を得られるのは、心からやりたいことをやっている人だけだからである。 」
→本気になれるやりたいことを見つける、出会う、と言うのが本当に重要と言うのは、わかるけど、なかなか見つからない。

「いい大学に進学し、いい企業に就職し、結婚ができれば安泰だという幸せのロールモデルはもはや機能しない。今を生きる人たちが向き合うべき課題は、「いかにいい大学に入るか」ではなく、「いかに自分だけの幸福を見つけ、追求するか」なのである。
→確かに、大学に行って、Tの付く自動車会社に入ったけど、3年でドロップアウト、その後、15年近く独自路線を歩いてきたけど、幸せに行きている。ただ、生き残っている同期は、幸せでないかと言えばそうでもない、人それぞれ、合う生き方があるのかもしれない。

「ヘリコプターで豪快に、そこへ向うのである。  何のために何をするのか、どんな風にするのか、すべてを自分で決め、自ら責任を負いながら突き進む力。新しい時代を楽しく生きるために必須のこの能力を、僕はシンプルに「没頭する力」と呼んでいる。」
→やりたいことのために、時にはショートカット、考えられることをどんどん実行すると言うことよう。確かに、以前著者が炎上した、寿司屋になる=職人として修行するのは無駄という記事、あまりにシンプルな考え方に再考するように促している。自分もそばをやろうと思った時に、Youtubeで名人打ちを勉強して、試行錯誤した結果、定期的な教室を持つようになった。

「そんな「自分探し」状態にある人たちを、僕は大勢見てきた。  彼らは必死に自己啓発書を読み漁り、ビジネスセミナーに通い、異業種交流会や資格スクールに参加する。しかし、どれも実を結ばないまま、あれでもない、これでもない、といつまでも自分探しにあけくれる。  なぜか? 何にも没頭できていないから」
→やりたいことはなんだろうと考え続ける人がいると言う話で、自分はまさにこれ。まだ、自分はハマれば一気にやる。時計の販売業から、独学で1級時計修理技能士まで取り、オーバーホールもできるようになった。そばが打ちたいと思ってから、独学で、そば教室を持つまでになった。次は、、、が見つからず、ちょっとスランプになってこの本に出会っている。

「人は、「没頭が約束されたもの」に取り組んだ時に没頭に至るわけではない。  目の前のことにとことん取り組み、ふと我を忘れた瞬間がやってきた時に初めて、自分がそれに没頭していたことを発見」
→これは、ちょっと意外でした。没頭するものを探していましたが、やってみて、あとから没頭していると気がつく、こう言うこともあるんですね。確かにこれまでも、これなら没頭すると思って始めたことはないですね。やって見たらハマってしまったというものばかりです。

「自分を没頭まで追い込むための最良の方法は、「自分で決めたルールで動く」ことだ。自分でプランを立て、自分のやり方でそれを遂行する。それでこそ工夫の喜びや、達成感が湧いてくる。誰かの命じたルールに従い、それに合わせてただ体を動かしているだけでは、喜びも興奮も感じようがない。」
→自分で決めたルールを守る。これは難しい。自分で決めるとどうしても緩くなってしまう。何しろ審判も自分なのだから。ちょっとした反則いいでしょってなってしまう。他人が作ったルールを守る方が簡単なときもある。この自分で決めたルールを守る、これができる人が一番すごいと思う。

「脳は退屈が嫌いだ。「何も新しいことを考えるな」と命じられると、手持ち無沙汰のあまり、思い出を材料に「不安」「焦り」「嫉妬」といったゴミのような感情ばかり、、、」
→確かに忙しいと余計なことは考えない。暇なときに余計なことを考え出す、納得。

「考えるネタをふんだんに与えれば、「楽しい、もっとやりたい」という感情を放出する。子どものように単純なのだ」
→なるほど、やってみよう。

「だから、どんなに小さくてもいい。自分でルールを設け、「自分で作り出したゲームをプレイする」状況を作ろう。競馬であれば、予想を聞いてただ「そうなのか」と思うのと、「なぜこの人はこう予想したのか」を考え抜き、他のあらゆる予想を比較検討し、自分独自の理論を構築していくのとでは、楽しさが何段階も違ってくるはずである」
→考え抜く、これはあらゆることに対して、とても大切なことであると思う。

「つまり没頭とは、探すものではなく、頭を使って到達するものなのだ。入り口は、極論を言えば何でもいい。ポイントはただ一つ。自分がその取り組みの中で、ルールを決めるボスになれるかどうかなのだ」

「あの芸能人がちょっと好き、会ってみたい」という小さな好奇心からでさえ、これだけの「できること」リストが作れる。そして自分のやりたいこと、のめりこめることにつながる扉は、その中に埋もれているかもしれないのだ。」
→小さな好奇心から、それを達成するために、何が考えられるか。徹底的に考える。考えてみると意外と出てるものらしい。

「用意されたレールを飛び出し、未知の世界へと突き進む。それが本当の「学び」の始まりだ。だから、「先の方にレールが見えない」状況は、自分の選択が正しかったことの証」
→これは、心強い。やってみると終わりが見えないということが多い。でも、そもそも終わりがきちんと見えているものは、決まったレールでしかないということかもしれない。

「そもそも、「仕事につながる趣味」などこの世界には存在しない。誰かが自分の没頭の中からつかみだしたものが、仕事になったり、お金になったりするだけ」
→簡単な文だけど、何か始めるときに、「こんなことしても仕事にならない、お金にならない」と諦めてしまうことの多いこと。しかし、そういうものさしで除外してしまってはもったいない。お金や仕事から、逆算してはいけないという話だった。これは今まで自分にはなかった視線だ。

「手持ちのものをうまく使うことだけを考えている人と、「これを作りたい」というビジョンがはっきりしている人。どちらの方がパフォーマンス高く理想を実現できるだろうか。そして何より、どちらの方が、お客にとって理想的な空間になるだろうか? 比べるまでもなく、後者である。  つまり、自分のやってきたことや、すでに持っているものから「やること」を決めてはいけないのだ。 」
→これもありがち。こんな資格があるから、こんな仕事していたから、こういうことをしようと思う。というのでは、視野が狭くなってしまう。これがやりたいから、この資格を取る!というものでないといけない。

「僕は決して、「特別な」情報や、「確実な」予測を元に動いているわけではないのだ。僕の行動のきっかけになるのは、普段の生活の中で得たちょっとした発見や、「これ、いいじゃん」という単純な関心なので」
→本文中にあった情報源は、TwitterとNewspicsなど一般的なものだった。普段の生活からいいなと思ったもの、これは結構重要だと普段から思っている。カーシェアがこんな便利なものなのかと思ったときに、パーク24の株を購入してみた。マウスのコンピューターが良くて、会社に導入していた時は、MCJの株も購入していた。いずれもなかなか良い価格で売却できたし、嬉しかった。主婦目線でこういう投資をしているんですって本がいっときはやったけど、続けている人は少ない気がする。自分も油断すると忘れている。好奇心やこれどうなんだろうという感覚を忘れてはいけないと思った。

「あと1時間で退勤時間だ」 「週末になったら、めいっぱい遊ぶぞ」  あなたがいつも、そんな言葉で自分を奮い立たせているのなら、ここで改めて考えてみよう。貴重な一日の時間を、なぜ「嫌な時間」と「楽しい時間」に分けなければならないのか。すべてを「楽しい時間」にする方法は本当にないのか? ある、と僕は断言する」
→最近の働き方改革は、出勤から定時であがるまで、目一杯生産性を上げて、残業なし、あとは大いに遊ぼう、家族と過ごそうのようなものが多い。そもそもこういう全部楽しい時間にする方法はないかと考えを持つべきですね。

「無理に働かなくてもいい」「無理に家族に尽くさなくてもいい」という環境だったら何に 24 時間を使いたいか、本気で考えてみるべきだ。  人生なんて極端でいい。偏っていていいはずだ。その許可を自分に出せば、生きるのがもっと楽になる」
→こういう条件を出された場合何をするだろうか。本気で考えよう。その上で、それを家族に無理がかからないように、無理なく働けるようにするには、どうしたらいいか考えるほうが、建設的ですね。

「『嫌われる勇気』というベストセラー本を知っている人も多いだろう。他人に振り回されずに生きることの大切さを、アドラー心理学を軸に説いたもの」
→文中にあった気になる本、次回読んでみよう。

--感想--
「やりたいことを見つける」これは、最近迷走している私の重要なテーマです。今までハマることを繰り返して、それを仕事にしながら、ここまで来たのですが、最近はスランプです。レアなタグ×レアなタグで、100分の1人材になろうという藤原さんのごとく、1級時計修理技能士で、写真家、蕎麦インストラクター、読書家、そして、リモートワークによる会社経営者で、レアタグだらけな気がするが、いまいち発展しない状況です。いずれもハマりきってしまったと思っているのか、新しいものを探したほうがいいのか、またどれかを突き詰めて、さらなる高みに達したほうがいいのか、迷っているところです。

この本は大変面白かったです。自分が抜き出したポイントは、学校教育と関係ないところばかりです。
学校教育について、書かれているポイントも多かったのですが、それは、ああやっぱりそうなんだという感じだけで、抜き出すことはしませんでした。

それは、そもそもそういう洗脳されるような学校教育を受けておらず、比較的自分の好きなことで生きてきたというのがあります。公立→大学→企業勤務で、どっぷりはまってしまった人には、もっと目から鱗かもしれません。やりたいことを見つける、いや、やろうと思った事ができた時に、自分にブレーキをかけているものを外すヒントが書いてあります。

私は、今までやってきたことをさらに深くして、さらにハマるか、全く別のことを始めるか迷っているところです。ここでもブレーキが掛かっているという概念は使えると思います。今までハマったものにまたハマろうとするのにブレーキをかけているものは何か。 新しいことをするのにブレーキをかけているものは何か。じっくり考えたいと思います。


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