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ただ腰が痛いというだけの日記

腰が痛い。

30代半ばの日陰者に日記を書かせたところでこれくらいしか書くことがない。では書かなければ良いのではないかという至極まっとうな意見の内なる声が聞こえてはくるが、ちょっと待ってほしい。だからこそなんだと。だからこそなんじゃないかと言ってやりたい。そういう華やかさとは無縁な生活から生み出される切々とした思いや特筆すべきこともない日常を赤裸々に語ることで新たな価値の創造というこれからさらに加速していくグローバル社会へのイノベーションの一端を担えれば、と思っている。言っている意味がわかりますか?僕はと言うとあまりよく分かってない。

今朝起きて仕事に向かい、気がついたときには腰痛が僕の意識の中を無視出来ない程度に蝕んでいた。もしかすると、恋心と腰痛って似ているのかもしれないな、などと少し自嘲気味に笑ったかどうかは定かではないけれど、一つだけ確実なことがある。腰は我が子のごとく大事にせねばならない。

今回の腰痛の原因の一因を担っている可能性のある出来事にも触れておけねばならないであろう。前日寝ようとした際にほんのりと勃起のような感覚があった。いや勃起と言うと語弊がある。ハワイに行くと思わず食べてしまうスパムの触感そっくりな柔らかさを持ち、少しばかり肥大した状態であった。これを読んだ男性諸兄からは一定の理解が得られるのではと思うが、こういった状態にあると時間差で急に沸き立つ性欲との格闘が繰り広げられる可能性があるのだ。そういった人生の経験を経ていたため、本日イレギュラー的に勃起することを防ぐべく、寝る前にオナニーを始めたのである。当然の帰結と言えよう。現代人にとってタピオカドリンクを前にしスマートフォンを構えてしまうが如く当たり前の行動であった。

そうしてpornhubを馴れた手つきで起動してトップページに表示されたのは、ウルトラマンとおぼしき赤色と銀色で構成されたスーツを着た二人による絡みのサムネイル画像であった。その刹那、脳裏を巡る様々な想い。いくつか思い出してみると「やはりスペシウム光線ではなくスペルマシウム光線なのか」「カラータイマーが早く点滅し、その点滅が終わると同時に果てるのであろうか」「ヘア!と言わずにアへ!なのだろうか」などであった。そう、開かざるを得ない力がそのサムネイル画像にはあった。あくまでも学術的な意味合いで興味が出たのだ。信じて欲しい。あくまで、学術的であったのだ。

内容を確認したのだが、あまりウルトラマンと言ってしまうと僕も円谷プロより血祭りにあげられてしまう可能性を考慮して日本語での表記とするが、「極まった人」二人の男女が怪獣を倒したあと色々な意味で極まった映像が流れ出した。それはさながら「極まった父」と「極まった母」が「極まったタロウ」を産み出すかのような熱量に溢れていた。当然の如くカラータイマーも赤く点滅しており、それは彼らの熱き魂を表しているかの様相を呈していた。まさにウルトラソウルであった。

そうした中で、シークバーを先へと進めると撮影終了後の映像が挿入されていた。そして映る女優。そこには少し齢を重ねてはいるものの世間一般では確実に美人に類される女性が映っていた。この時の自分の気持ちを言語化する力は僕にはない。しかしながら確かにその時スパムはギンギン丸へと変化していたのだ。なんとかその心理状態を考察すると、人間は直接的な感覚だけではなく、その裏に隠されたエピソードへの想像によっても興奮するのだ。あまり自分では意識出来ていなかったがその女優さんの半生をサブリミナル的に想像していたように思う。その撮影へと辿り着く過程の想像がコンマ何秒で脳を刺激していたのだろう。

腰痛には心理的なストレスによるものがあるとも言われている。自ら推察するに、自分の中の新たに芽生えた言語化不能な事象への戸惑いのようなものがストレスとなり腰痛を生み出す一因となったのではないかと思う。想像ばかりで申し訳ない気持ちもあるが、こうした思考の積み重ねが人類の発展へと寄与してきた事実を鑑みるとあながちバカには出来ないのではと思っている。腰痛の話に戻るが、鈍く刺すような痛みが断続的に続いており、ライトセイバーで腰を刺されているかのような痛みであった。まさにR2-YO2(アールツー、腰痛)である。ちなみにライトセイバーで刺されたことは無いためこれもまた完全なる想像である。


May the penis be with you
メイザピィーニァスビィウィズユー
(ぺニスと共にあらんことを)

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