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【感想】日本昔話×本格ミステリ!想像を超えた推理力が炸裂!


前作『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続く、日本昔話×本格ミステリ小説第2弾!
みんなが知っているあのお話がミステリに?!

『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』

今回は、

・かぐや姫
・おむすびころりん
・わらしべ長者
・さるかに合戦
・ぶんぶく茶釜
・かちかち山

の計6作品がミステリになっています。

『竹取探偵物語』あらすじ

竹取のシゲと暮らしているかぐや姫。
ある日シゲの子分・ヤスの刺殺体が発見されて…

『七回目のおむすびころりん』あらすじ

怠け者のくせに欲張りな惣七じいさん。
金銀財宝を狙って自分からネズミの穴に転がりこみますが、何回もループして…

『わらしべ多重殺人』あらすじ

観音様のお告げに従い、一本のわらしべを手に西へと向かう半太。
出会う人々と物々交換をするも、その人々はある事情を抱えていて…

『真相・猿蟹合戦』あらすじ

あの有名なサルとカニの戦い。
意地悪なサルがカニに柿の実を投げ、カニは死んでしまいます。
しかし、このお話にはとんでもない真実が…

『猿六とぶんぶく交換犯罪』あらすじ

沼に囲まれた小島で起きた猿の変死事件。
容疑者は全員アリバイ有り!
犯人は一体誰?!

感想(ネタバレなし)


どのお話も面白かったけど、1番印象に残っているのは「七回目のおむすびころりん」でした。
いじわる爺さんのはずなのに、だんだん可愛く思えてきちゃった。
猿蟹合戦はもう衝撃。
この昔話シリーズは次の第3弾で完結だそうです。
単行本ではすでに発売されていますが、文庫化はまだなので発売が待ち遠しい(*´ω`*)

感想◇ネタバレあり

ここから先は作品の内容に触れています!
大丈夫な方だけスクロール!






竹取探偵物語

初っ端の一文、コナン君の声で再生されたのは私だけですか???!
それが妙にツボにハマってしまい、クスクスしながら読み進めました。
適当な推理で犯人探しを始めたもんだから、これは結局最後に出てくる人が犯人だな?と思ったらやっぱりそうだった。
でもトリックは全然見破れず…
1番びっくりしたのは「月から男がくると火が出る」という伏線が回収されたところ!
あー!!ここできたかー!!と少しゾクっとしました。

七回目のおむすびころりん

ごーん、の終わり方がシュールで面白かった!
でもさすがに7回もループすると話の内容に飽きちゃって、中盤は少し読むのがしんどかった。
何度も何度もループしちゃう惣七じいさんの最後の方の一生懸命な姿にだんだんと好きになっちゃった。
だからこそ最後に殴られて死んじゃったのめっちゃショックだった…
ごーん。

わらしべ多重殺人


栗蔵が「あの太刀を見せてくれ」と言った時はハラハラした。
結局太刀は錆びていて殺人に使うのは不可能。
完全にここでバレると思っていたので、栗蔵と同じく私も「???」状態。
半田と長次郎が入れ替わってる、全然気づかなかったー!!

真相・猿蟹合戦

うんち…!!!
まさかオリジナルキャラでうんちが出てくるとは!!!

実はそれぞれが猿だった、っていう展開も意外で面白かった!
殺したい猿は誰だ?クイズも一緒に推理したけれど、全然わからなかった…
いつものことだけど悔しい!

余談ですが、2歳の息子が表紙の絵を見て「あ!うんちー!」と喜んでいました。

猿六とぶんぶく交換犯罪

猿六=シャーロック、綿さん=ワトソンってみんな気づいた?!
私は解説読むまで全く気づきませんでした!
それよりも死泥藻泥の当て字がドンピシャすぎて、「しどろもどろ」の漢字はこう書くんだね!と盛大に勘違いしました。
あとで正しい漢字を調べたところ「取次筋斗」でした。
と、とりつぎきんと…?
今後この漢字見かけても、「しどろもどろ」と読めない自信ある。

まとめ

前作同様今回も面白かったけど、今回は「!!?」みたいな衝撃が少なかったので私は前作の方が面白かったかな。。
最終巻となる『むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし』に期待!(*´ω`*)

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