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年末年始に読んでおきたい、2021年に発売された良書10選

チームメンバーに「年末年始に読んだほうが良い書籍あります?」と聞かれたので、今年2021年に発売された書籍の中からオススメの書籍を整理しました。主な対象読者は次のとおりです。

  • サービス / UX / UIデザイナー

  • エンジニア

  • プロダクトマネージャー

  • アジャイルコーチ / スクラムマスター

  • 組織のリーダー / マネージャー

01 : UXライティングの教科書

UXライティング全体を2時間ぐらいでサクッと読める一冊。教科書というよりは参考書や資料集の立ち位置で、悩んだときに参照するのがオススメ。

基本方針は「専門用語を控えて、わかりやすい言葉を」「読み手が次のアクションに進むのに、必要な情報を」「堅苦しい書きことばではなく、話し言葉で」の3つ。


02 : プロダクトマネジメントのすべて

プロダクトマネジメントを実践するプロダクトマネージャーをはじめ、プロダクトに関わる営業、デザイナー、エンジニア、組織マネージャーにぜひ読んで欲しい1冊。領域を幅広くカバーし、ある程度の深さもあります。

「プロダクトの4階層」と「プロダクトマネジメントの3領域」の視点から、プロダクトを成功させるためのプロセス、プロダクトマネージャーに必要な知識/スキル、プロダクトマネジメント組織の在り方が解説されています。


03 : This is Lean

リソース効率を重視すると、フロー効率が落ちる。フロー効率が落ちると、2次ニーズが生まれる。2次ニーズはリソースを奪う。すると、リソース効率が高くなるので、うまく行っていると誤解する。結局、リソース効率重視は2次ニーズを満たすだけで、本当の価値を生み出すに至らない事が多い。

このリソース効率とフロー効率のメカニズムを、具体例を交えて詳しく解説しています。チームや組織のムダを省き、本質に集中することを目指すリーダーやマネージャーにオススメの1冊です。

やみくもに忙しく働くだけでは、優位性を作り出せる時代ではない。それにもかかわらず稼働率が高いと、なんとなく安心感を覚える組織が多いの実情。リーンを正しく理解し、組織的に実践するカギはフロー効率。


04 : スクラム実践者が知るべき97のこと

スクラム実践者であれば、何度も読み返したくなる1冊。 スクラム実践者のエッセイやTips集で、思わず頷いてしまう内容ばかりで、私も気づけば40個近く付箋を貼ってしまいました。

プラクティスの参考にしたり、アンチパターンを再確認したりと、1つ1つのテーマで15分ぐらいの勉強会をすると、チームがより良くなります。


05 : 実力も運のうち

『ハーバード白熱教室』や『これからの「正義」の話をしよう』で有名なマイケル・サンデル教授の新著。政治的な分断や高学歴エリートの驕り、といった能力主義の弊害を指摘した。そのうえで「行き過ぎた能力主義を是正し、エリートは謙虚になるべきだ」と説いている。

チームや組織でも能力主義(メリトクラシー)の扱いを間違えると、分断を生み、組織崩壊に繋がってしまう。リーダーやマネージャーにオススメの1冊。


06 : ユニコーン企業のひみつ

Spotifyでアジャイルコーチやエンジニアの経験を持つ著者が、ユニコーン企業のソフトウェアづくりと働き方を解説している。ミッションによってチームに目的を持たせ、スクワッドに権限を与え、信頼する文化が特徴的。

スタートアップで機能していたテクニックをエンタープライズ企業レベルにまでスケールさせる方法が、事例を交えて解説されており、組織を作っているリーダーやマネージャー必読の1冊です。 


07 : UXデザインの法則

UXデザインと心理学(特に認知と行動)の関連についてまとめられています。元々はこちらのWebサイト(Laws of UX)で書かれていて、書籍化にあたって加筆修正をしている。

UXデザインの基礎知識をわかりやすく解説しているので、デザイナーだけでなくWebサイトやデジタルプロダクトに携わるすべての人に読んでほしい1冊です。


08 : EMPOWERED

プロダクトマネジメントで有名な『INSPIRED』の続編。プロダクトチームの能力を引き出すこと(EMPOWERED)について書かれている。特にプロダクトチームのリーダーやマネージャーの振る舞いや責任が強く語られている。


09 : Every Layout

CSSの再利用性を劇的に向上させる方法論。「レイアウトプリミティブ」というアプローチによってCSSの再利用性が高まり、大幅にコードが削減できます。デザイナーやフロントエンドエンジニアにオススメの1冊です。


10 : チームトポロジー

組織が効率的なフローを発揮するために、4つの基本的なチームタイプと3つのインタラクションパターンに基づいて組織設計をしましょう、というお話。組織における開発チームの構成と配置を考える人は必読の1冊。

キーワードは「コンウェイの法則」「認知負荷」「チームファースト思考」などなど。良い組織設計が、良いソフトウェアアーキテクチャを生み出し、プロダクトの価値やフローを高めることができます。


ほとんどの書籍が有名なので、既に読んだものばかりだと思いますが、もし見逃しているものがあれば、年末年始に読んでおきましょう。

それでは、良いお年を。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。もらったサポートは次の書籍代にあてます!