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思考が停止しがちな日曜日

やーっと今日はゆっくり眠れた。ただ、ゆっくりしすぎて息子に起こされた。「ママ、もう10時半やで」

どうやら久しぶりにゼルダがしたかったらしい。コーヒーをいれ、ミルクバターパンを切ってトースターで焼く。スーパーのパンコーナーで見つけたミルクバターパンはほんのり甘くて最近のお気に入りだ。それにバターとジャムを塗って食べたり、あえて胡椒味のする山羊のチーズを合わせたりもする。ドイツに住んでいるのにここのところ、黒パンはほとんど食べていない。一時ハマったこともあったが、大きな塊で買ってもなかなか全部消費できなくて廃棄してしまうことになるのでやめてしまった。子どもたちもトーストやシュリッペと呼ばれるパンが好きなのだ。相方はもっぱらミューズリーを食べる。

オレンジのジャムを塗って一口目を食べようとしたら、息子に「ママ、ちょっときて!」と呼び出しを食らった。仕方がないのでコーヒー片手に席を移動する。祠のからくりが解けないとこうして呼び出しがかかるのである。それにしてもゲームのやり方も落ち着きがないというか、とにかくクルクル回ったり武器を振り回したり、味方に斬りつけたり。多動なのか、というほど操作がうるさい。画面を追っているだけですぐに目が疲れてしまう。その分、いい戦いっぷりではあるんですが。

それはそうと、休みの日に子どもたちがなかなか外に出ないので、「ゲームばかりやってないで一回外に出るよ!」と言って公園に連れ出した。小学校も高学年になってくると、友達とオンラインゲームをすることが増え、なかなか外に出たがらなくなる。それでも、一旦外に出てしまえば雪が積もって凍結したところをツーッと滑って喜んだり、割れるんじゃないかとひやひやする凍結した池の上を歩きたがったりするので少し安心した。まだまだ子どもらしいところも残ってるじゃないかって。

息子のクラスメートが家にプレゼンの準備のために来るというので、散歩は早めに切り上げて帰宅。マリオパーティーがしたいと娘が言うのでそれに付き合う。2度目なので少しは勝てるようになった。ゲームもある程度うまくないと一緒にやってくれなくなるのだ。相方はひとりで反極右政党デモに行くといって出かけたが、一緒に行く気にはなれなかった。

数で勝負するデモがそもそも昔から性に合わないうえ、今回のデモについてはいろいろと気持ちの上で整理がつかないのだ。2015年の移民大量受け入れからコロナ禍、立て続けに起こった戦争などの複合的な影響で市民の不満が蓄積されているのはよくわかる。ただ、不満の矛先が常に「外国人排斥」に結びついてしまうのはなぜなのだろう。がっかりするのと同時に人間というものは流されやすい生き物なんだな、と痛感させられたりもする。

ポピュリズム政党の躍進や右翼化の傾向はドイツに限ったことではなく、世界的な傾向になりつつある。「わかりやすくインパクトのあるメッセージ」に惹かれる、という傾向はSNSの普及で加速しているようにも見える。

一方で、考えることに疲れている自分に気付かされることも多々あるので、「あーもういろいろ考えるのも嫌だし、ほんと面倒」と投げやりになりがちだというのも正直なところである。そしてこの「思考停止」という状態が恐らくは一番の問題なのだろう。






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