届けることの難しさ
【代表展の振り返り part2】
実は代表展に参加するにあたって、制作、展示の他にやりたかったことがもうひとつあって、それが造った作品を届けるという販売です。
きっかけは、僕がなにかしらの展示会に足を運んで、いいなと思った作品の中に欲しいなと思う作品もあって、僕がそう思ったように、今回の代表展で欲しいと思ってくれる人がひとりでもいれば、その人のための導線を確保しとくべきだと思ったからです。
あと、製作する立場から考えても、作品制作費が少しでもまかなえれば、負担が減るし、売上げがプラスになれば、また次の制作に取り組むことができるから双方にとっていいことで、ネットショップを開設できるBASEを使えば、それが実現できそうだったからというのもあります。
結果からいうと、展示期間中ではなく、展示が終了して3日後にBASEで1枚だけ売れました。
ーーーーー
以下振り返りと反省です
【そもそも作品の問題】
僕の感覚で、家に飾りたくなるほど欲しいと思う作品はどんなのだろうと、あらためて考えた結果『抽象的で、色々な解釈ができる作品』か『毎日見ても目が疲れずに、色合いや雰囲気の優しい作品』の2種類かなと思いました。
僕が今回出展した写真は、風景や散歩しながら撮影したものばかりで、雰囲気の優しい作品には当てはまりましたが、風景や散歩時の写真はみんなが日常生活の中やSNSで見ることができるので新鮮味がなく、わざわざ買いたいとは思わなかったのかな、と思います。
自分の思っていることを相手が欲しいと思うような手段で表現するためには、絶妙なバランス感覚が必要なのかもしれません。
【ネットショップへのアクセス問題】
今回の会場では、壁と空間のふたつの展示方法を選ぶことができ、僕は壁での展示を選びました。そのため、作品が固定された壁とガラスまでの距離が1mほどあり、入館者はガラス越しに作品を楽しむことができます。
僕は「欲しい」と思ったときに、気持ちが覚める前にすぐ購入できるようにと、キャプションの下に作品を販売している趣旨とBASEにアクセスできるQRコードを載せ、それを壁とガラスの間に起きました。
ガラス越しでもQRコードを読み込み可能なことは確認済みでしたが、平日の午前中の在廊時に思ったのが、
・以外とキャプション読まれていない
・そもそもキャプションの存在に気がつかない
・QRコードを利用している。もしくは利用するのに抵抗がない年齢層の入館者が主観的に見て少ない
・展示作品を購入できると思わないのでは?
・まだ見ていない他の人の作品があるのにわざわざ立ち止まって購入しないのでは?
少なくとも今回の場合は、QRコードを載せているキャプションが読まれないと意味がないので、見にくい、気づかれにくい壁とガラスの間に置いたのは明らかに失敗でした。
ちなみに展示期間が16~20日までで、その期間の来館者数566人のうち、QRコードからアクセスした人数はおそらく2桁もいっていないはずです。(BASEのショップPVより大まかに算出)
会場内では撮影OKだったので、スマホをとりだすハードルが低くQRコードも読み込まれやすいかなと思っていました。
しかし、会場内が写真撮影OKなこと、QRコードがガラス越しでも読み込めること、購入できることもすべて自分事だったから当たり前のようにわかっていましたが、その日初めて足を運ぶ人にとっては、できることがわからないことだらけなので、客観的に考えたうえで「何ができるのかを」提示する必要がありますね。
【販売価格】
価格は難しいです。
自分が趣味にしているものなら多少価格が高くても購入しますが、まったく馴染みがないものに関しては、価格が高いとそもそも購入しようとは思わないのが実体験としてあるので、A3サイズで1,000円を上限として価格をつけてみました。
ただ、手に取りやすさを考えすぎて、安くしすぎるのもよくなくて、手に取りやすい価格帯の商品を幅広く揃えるのがいいのかも。と思った時に
よく美術館の販売ブースに並ぶ商品なんかを思い出しました。
あと作品の価値は、人によって違うので、購入者が価格を決めて購入してもらうのもいいかもなと今ちょっと思いました。
ーーーーー
最後に、実は今回はじめて企画する側としてのpolcaを活用していました。
制作、展示、販売までのひとつの流れを実現したくて、企画を立てたところ9名の方から合計8,050円もの金額を支援していただけました。
以下、支援者様です(順不同)
メイさん、りょうかんさん、Reicheさん、平木さん、りょうたさん、yasminbychobiさん、本川、ひろひら@旅人ヒーラーさん、yun_78さん
企画をたてる時はどうなるか不安でしたが、支援していただいた方はもちろん、上乗せしていただいた方や、はじめましての方からの支援もあり、やりたいことを後押ししてもらったようで心強くもありました。
あらためて、支援していただきありがとうございました。
サポート費は、本、フィルム代として使わせていだだきます。