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かんぴょうかんぴょう……


祖母の家では、米良美一さんの童謡がよく流れていた。

幼少期の私は、声の主が誰かを聞くわけでもなく、しばらく赤いドレスを着た女性のイメージを抱いていた(何故赤かは謎)。カウンターテノールという概念を知ったのはだいぶ後のことである(単語自体は今調べて知った)。


米良さんが歌う童謡は、他では聴いたことがないものばかりだった。だからこそ、米良さんを通して様々な曲と出会い、20年弱経った今でも覚えているものもある。


『かんぴょう』と『待ちぼうけ』はご存じだろうか。

かんぴょうがメインテーマになる曲があるなんて、今でも驚きである。のっけから「かんぴょうかんぴょう」とアップテンポで叩き込み、最後は「長ーーいぃよー」という風にかんぴょうの長さを情感たっぷりに歌ってくれる。何回も聴いていたのに、まさかのその2文しか覚えていない。

後者は「待ちぼうけー、待ちぼうけー」という最初の部分が……って繰り返しが好きだったのか当時の私は。幼児・小児時代は特にわかりやすい方が記憶に残りやすいのだろうし、2曲とも楽しい雰囲気だったのがよかったのだろう。今でもこの2曲を口ずさむと楽しくなるし、母も楽しそうに笑ってくれる。



定期的に思い出しては聴きたくなっていたのだが、残念ながらCDは片付けの最中に消えてしまった。そのため、いつのCDなのかもわからない。もしかしたら、ご近所さんからダビングしてもらったものという可能性すらある。


米良さんが発表された歴代のCDを調べてみると、記憶していた曲が収録されたものは見つかった。しかし、知らない曲もたくさんある。あるいは、あの曲が入っていない……というものも。やはり、あれは祖母あるいはご近所さんのお気に入り集だったのだろうか。


とりあえず、オムニ7で視聴ができたので懐かしの曲たちと少しだけ再会することができた。『かんぴょう』と『待ちぼうけ』は昔と変わらない、いやむしろもっと楽しい気持ちになって聴いたのだが、バラード調の『この道』をクリックしたとき、この曲で初めてジーンとした。そしてそうなった自分に少し驚いた。これが、年齢……経験の差か。


とりあえず、2枚組のアルバムには聴きたい曲が全て入っている雰囲気だったが、残念ながら在庫なし。レンタルショップと中古ショップの捜索を気長にするしかなさそうだ。




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