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ドキュメントを書くこと、精度への畏怖について

今回のお話

リモートワークになり難しい部分もあれど慣れてきて生産性が一層オフラインの時よりも上がっている人もいるかもしれません。

対面コミュニケーションからテキストコミュニケーションが多くなった今、求められているのは変わらず「書く力」だと思っています。

ただドキュメント文化と一言で言ってもプロダクトに関するドキュメントだけを書くところと業務上のTipsを書いたりリサーチを書いたりする企業もあります。

そんな中ドキュメントを残さず一子相伝の口頭伝承になっている企業も多くあるのかなと思います。

今回は、ドキュメントをなぜ残さないかについて考えていきましょう。
ドキュメント文化に関しては以前も書いたのでよかったら読んでみてください。

精度への畏怖

様々な時流ときめく企業を見ているとどこもドキュメント文化を持っているように見える。単に物書きが好きな人たちが集まっているのか属人性を排除していくことが重要だと認識のみならず行動にまで移している人が多いのからかはわからない。

ドキュメント文化。文化というにはそこに集まる人たちの大多数が受け入れた上で行動している状態があるはずです。

ではドキュメント文化を根付かせるためにはどうしたら良いのでしょうか。
それは、精度への畏怖を取り払うことだと思っています。

例えば、この記事はリモートワークで生産性が向上したと述べるプロダクトマネージャーのものです。

ここでは、過剰なコミュニケーションを避け、ドキュメントを書こうと提案している。

確かに、オフラインで働いていた時を思い返してみるとわからないことや相談事があれば、目の前に座っている人のところへいき、ちょっと良いですかなんて話かけ、時には雑談をしながら要件を紐解いていく。

そこで決まったことは二人だけの専有知識であり、他者へは後々共有されないこともある。プロダクトであれば仕様の詳細をすり合わせて他のエンジニア に伝わっておらず再度説明するハメになる。

これの原因は何でしょうか。ドキュメントに残していないことです。
ドキュメントを残さないことのデメリットを考えてみると以下のようになります。

・揮発性の高いメモリ(脳内記憶)にしか残らない
・同じ議論の再発明・発見
・オンボーディングの遅延

簡単に思いつくだけでもこれくらいあります。ドキュメントを残さないことで誰かがいなくなるとその人に紐づく情報も途絶えてしまって結局長年いる人の情報資産価値が上がってしまうことになります。

組織において個人の情報資産価値が上がると、効率性は下がります。
組織にとっての情報資産価値を上げることが重要だと思っています。

さてここまでドキュメントを書かないことに対するデメリットなどを書いていきましたが、ドキュメントを実際に書いていない組織においては何が書かない原因なのでしょうか。

それは先にも書いたように「精度への畏怖」です。
ドキュメントを書かない企業は精確性について恐れています。

正しくないものを書いてしまったらどうしよう。メンテナンスのコストはどうしよう。誰が何を書いてどこに保存しておけばいいのだろうか。セキュリティーはどうしようなどなど書かない理由を探してばかりいます。

まずそこを取り払うことが重要だと思います。ディレクトリをどうするとかメンテナンスをどうするとかは置いておいて、書き始めることが大切です。

重要なドキュメントであれば、頻度高く更新され精度は高まっていくはずです。そう考えると始めの一歩など踏み出すのに躊躇はいらないはずです。

ただ考慮すべきなのは、ドキュメントを残すプラットフォームです。
これは一番重要と言っても過言ではありません。

もちろんドキュメントの目的を考慮しての選択ですが、一番よくないのはExcel・スプレッドシートにドキュメントを書くことです。
百マス計算用紙に日記をつける人を見たことがないのに、なぜ書いてしまうのでしょうか。もったいないことをしていると感じます。

昨今はかなり安いSaaSのプロダクトが多くあり、そこから選択するべきでしょう。もちろん無料のWikiなどありますが、有料で始めて書いてもらうという始め方でもいいかもしれません。

ドキュメントツールと言えば、以下の3つがオススメです。
目的やツールのUIなど好みで選ぶのが良いかもしれません。

Notion,Slite,Dropbox paper

最後に

コミュニケーションの目的は相互理解です。口頭であろうが、テキストであろうと伝わればなんら問題はありません。ただチームで働くということを考えた際にどうしても起きてしまうことは、ある二者間でコミュニケーションが閉じてしまうことにあります。

そのため同じことを二度話したり、同じことを聞いてしまったりします。
それはリモートになろうが、DMを多用して起こり得ます。ここではDMを多用するなオープンチャンネルで話せではなくドキュメントに残して聞かれたらドキュメントのリンクを共有するようなスタイルが望ましいなと思っているということです。

再びオフラインでの勤務に戻ったとしてもドキュメントを書くことはより重要になると思っています。

それでは、また。

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