全てが思うほど、うまくはいかないみたいだ。
だが、おしいことは割と多い。

なーんて思う今日この頃。

「父さんのかたきっ！！」

と、三十数年生きた人生の中で言ったことはないが、

娘が、牛乳をこぼし、息子がそれを拭いた時、

「それ・・・

父さんのしたぎっ！！」

と、叫んだことはある。

「先にシャワー浴びてこいよ・・・」

なーんてカッコ良く決めたことはないが、

「先にシャワー暴れてるよ」

と、娘に告げられ、暴れるシャワーヘッドを全裸で止めたことはある。

「今日は、いい日なんだってさ」

と、たまに息子は唐突にJR東海のようなことを言う。
（完全なイメージです）

調べてみると、何でもその日は、今年の幸運日だとか。

財布を買い替える。
新しいことを始めるなどなど、開運アクションに目を通すと、

【宝くじを買うのも吉】の文字。

「・・・買うか」

と早速、仕事終わりに宝くじ売り場へ寄る。

今日が開運日だと、たまたま知り、即行動を起こす。

ふっ、もう、福の神が完全に微笑んでますわ。

と、購入前から完全に運を味方に付け、

今、乗ってますよ、オーラ！！

・・・とまでは言わないが、雰囲気を醸し出しながら、窓口へと向かう。

「いらっしゃいませっ！！」

と福与かな店員さんが、笑顔で僕を迎えてくれる。

ほらほら、店員さんまで、僕に微笑んでくれてますよっ！！

と一人、心で天に告げて、名札をチラリ。

販売員名：フクガミ

「・・・・・・えっ？」

違う　違う

そうじゃ　

そうじゃなぁぁぁいっ！

と僕の中のマーチン（鈴木雅之：通称ブレイド＝ウェズリースナイプス）が熱唱する中、

「あっ、じゃあ、これ・・・下さい」
と宝くじを購入。

帰宅し、

「ある意味で運がいいんじゃね？」
と、我が妻。

「まあ、高確率で名前採用な部分はあるだろうね」

と、元も子もないことを、さらりと告げ、
僕のやらかい場所をいつも通り締め付ける。

「で、なんで息子くんは、今日がいい日だって知ってたの？」
そもそもの疑問を、僕は、ワガツマコへぶつける。

「ああ、今日、

お弁当、作らなくていい日だからさ。

今日はいい日ね、って

私が言ったのよ」

「・・・・・・」

窓をそっと開けてみる。外国の肉料理の匂いがした。