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悪霧の中でも安心して生きるために【禅語:霧の中を行けば覚えざるに衣湿る】

いつもお読みいただき、ありがとうございます🙏✨
タカミチです。

人生を歩んでいく中で、不安を掻き立てるもののひとつに”分からない”という状態があります。

いえ、ほとんどの場合の不安の中に含まれているものだと言っても差し支えないのかも知れません。
分からないから解決できずに不安になるわけです。

人によって個人差はあると思いますが、進路を考え始める思春期あたりから「自分が無知であること」に不安を抱き始めると感じます。

では、無知であると安心した幸せはやってこないのか?

今回は、禅語「霧の中を行けば覚えざるに衣湿る」を取り上げて、このことについて書いてみたいと思います。


禅語「霧の中を行けば覚えざるに衣湿る」とは?

この禅語は、鎌倉時代初期の禅僧で曹洞宗の開祖である道元の言葉です。

「濃い霧の中を歩んでいけば、いつの間にか衣は湿っているものだ」という言葉の真意は

「人は置かれた環境によって、いつの間にか影響を受けて人格が形成されていく」

という意味になります。

生まれてから一番はじめに置かれる霧の中は、家庭環境や孤児院となりますが、育てられる中で育て親や縁のある大人の影響を受け、この霧の中で身に着けた性格がベースとなります。

そして、幼稚園や学校、社会と、順番に新たな霧の中に入って影響を受け、より人格が形成されて行きます。

生まれる環境は選択できませんが、中学校くらいから進みたい進路を自分で選択できるようになる人も増えてきます。

自分で進むべき霧を選択できるようになるわけですが、どの霧を選択するかによって受ける影響の良し悪しは変わって来るでしょう。

そして、人生とはそれ自体が霧の中ですので、選択している時はどれが良いのか”よく分からないもの”であり、例え明確に良いと感じて選択した道であっても、結果論で判断されるものだと言えるでしょう。

例えば、悪い霧の中で育ったため不良という道を選択し、倫理に反する悪事を多くしてきたものの、大人になった時にあるきっかけで改心し、大きな会社を経営する立派な人に成長する、というのは割と良く聞くパターンです。

つまり、人生とは「人間万事塞翁が馬」によって決まるため、どんな霧の中ものちのちプラスに転じる可能性を秘めているということになります。

いずれは善に立ち返る前提で悪の道を選択する人は中々居ないと思いますが、良いと思って選んだ道であるなら、例え結果が思わしく無くても、一見徒労に観えても、それは人生においては過程の段階なのだから、深く落ち込む必要は無いということが言えるでしょう。

悪の道は、場合によっては最悪のケースを迎えるリスクを孕んでいますが、善の道は、なかなか恵まれないとしても、その過程が無駄になることは決してありません。

自分の歩んできた霧が悪霧であっても大丈夫

人生はいつになっても”分からないことだらけ”だと感じます。

それなりに大変な霧の中を歩んできたつもりで、そこそこ知恵がついたつもりになっても、そこから先にさらに”よく分からない霧”が広がっています。

まさに人生は五里霧中です。

そう考えると、冒頭で書いた「無知だから、分からないから不安になる」ということは、とてもナンセンスなことのように感じます。

段階ごとに観察すると、その時点での無知は必ず存在しますので、無知に囚われて悩むこと自体が勿体無いように感じるのです。

「自分は無能だから駄目な奴だ。。」

と、悩む人は少なくありませんが、”無能だから不幸になる”と考えてしまう方程式を見直す必要があるでしょう。

無能だと感じてしまう今の自分を、少し先の未来では「あの頃があったから、今幸せになれている」と感じているかも知れません。
無能であると認識することが、有能になるための出発点であり、いくらか有能だと実感した瞬間もまた、新たな無知を認める出発点でしかありません。

無能を抜け出す方法論の一つを提案するなら、人は3カ月間みっちりひとつの分野に集中して取り組めば、周囲からはその道のエキスパートに見えるほど、知識を身に着けることが可能だと言われています。

どうしても無知な自分に自信が持てないなら、3か月間という区切りを作って、一番興味があることに全力を注いでみると、必ず世界は変わるでしょう。
その際、結果は期待しないことです。結果はどうあれ、その3か月間の過程は、その人の人生において非常に重要な意味を持つようになるでしょう。

また、「無知だから駄目だ」、「分からないから不安だ」、と感じてしまうのなら

今の自分でも感じることが出来る幸せとは何なのか?

ということを、徹底的に紙に書き出してみましょう。

そして、今の納得がいかない自分であっても、”認められる部分”をしっかりと見つめてみてください。
自信を喪失している時は、意外と自分を過小評価しているものですので、自分の強みの再発見に繋がるかも知れません。

結論はシンプルで

「過去の自分を認め、今の自分を出来る範囲で一生懸命生きることが、未来の安心した自分を創ります」

これが、人生を幸せに導く、普遍不動の法則だと言えるでしょう。

少しでも、感じ入るところがあれば嬉しいです😌

あなたの心に、常に太陽が在る事を祈りつつ。。
明日も善い一日となりますように😄

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