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3行短文(詩?)を提唱します

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4文字または4音 4節 3行 定型短文(詩?)を提唱します この方法による作例を 提示していきます
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記事一覧

国家 五篇

村長 の罪を わかって いながら つかえる ことのつ みをしり ながらも 立場を きちんと わきまえ たかった きれいな みちをあ るくねと いわれた そのたび さびしさ をおりた たんでた たたんで ひらいて とおざか っていた ながあめ のなかを やつらは いそいだ ずぶぬれ になって いそぐす がたから クニマス のむれと あだなさ れていた おおきな たきのう らがわを たどって いるとき かんじた みずのう らがわの 空気が にわかに 右手を

ふざけた 五篇 第一期最終回

わたしの あたまで はそうは おもわぬ であいと ひかりを たぎらせ あなたと おもわぬ くぼみを みつけて むぐった エプロン をつけて はたらく むすこの エプロン をあらい アイロン がけする 息子の 母のう なじには わせたい 少女の 目じりに 一瞬 うかんで すぐさま 消えてく はだのお りめには わかさが ほとびる ことをし っていた 豊穣 の秋の 祝祭 の場所に 村人 集まり さけをく みかわす そんな絵 緑で ぬりつぶ している わらって

力説 五篇

角地に 建ってる 黄色い 団地に なつかし いひとた ちみんな で住んで どうりで ここだけ 猫がい ませんね 入れ子に 嵌まった 小箱の 中から 生まれた みたいな かおした 男が 早朝 市場で いわしを 盗んだ トマトと 文学 とくに私 小説 がすきと いったら 誰もが やさしく なるのに 落とされ あなによ こたわる よっぴて 絡まる 二匹の 縞蛇 よじれて いるのは 苦しい だろうと すきまに はいりこ んでみた 冷たい かために たいたご

訓練 五篇

8月 最後の 土日に かえって やりなお したいひ とこのゆ びとまれ むなしく ひびいた くがつの さくのひ みずあら いするき なりのぬ のぶくろ おちない しみには ホチキス でとめて いのるの というわ たくしの 義姉さん 留まる しかない 塹壕 のなかで 青空 をみあげ 缶詰 を食べた 訓練 だったか ら誰も 死なずに こどもだ  からこそ こどもを つくらす 制度の 国から 発信 されてる こどもら しからぬ 奥義の 教則 よせがき のな

変化 五篇

チェリスト にあうき かいなど ないから まえのば んからど きどきし ちゃってさ カップラ ーメンの お湯をす てちゃった グレープ フルーツ ジュースの 色した 絶望 のなかで もがいて いるより 重圧 にたえた ほうがら くそうだ なにかを のがした そのとき わかった なにかへ のがれた それもわ かったが のがして ないもの それがわ からない おやすみ もありが ともない 世界の 住民 行動 分析 急いで くるしみ を解ける ヒントが あるかも Tシャツ

祝福 五篇

あなたの 歴史を 調べに 来ました 本にし ようとい うひとが いました ふりかえ るような きれいな ひとです なじみの みせがま たひとつ なくなる 更地に もどされ わたしが いたのは あのあた りかなと 目測 してみる やさしい いえのど こがやさ しいかと 設計 でもなく すむひと でもなく 地球に でもなく ひとりで に建った いいひと だったと おしいこ としたと どうして 過去形 わたしの となりで わらって いるのに いいひと だった

桃の木 五篇

ささやき ゆらめき きらめき かがやき やすらぎ あららぎ はなやぎ ことほぎ いづらい 四文字は なのりで なさいね とにかく わかれた ひととも いままで どおりに あいさつ したいと いうのは あなたの こころに 滑車が あるから 石膏 ボードが 湿って 崩れて 我が家の 出窓に 洞窟 あらわる 湿った 石膏 採掘 しないと ねこどろ ぼうにき をつけよ ねこたち いまより あまやか されても もんくは いえない ねこたち きをつけ るんだぞ

効果 五篇

伝説 まみれの 島から とどいた 伝説 ナンバー 102の 荷物は 日に日に 天地を 換えよと 傾く 兆しが 見えます あなたの 背中に ふりむく 女性の うしろに まわって ノースリ ーブの手 をあげさ せた奴 効果は すぐには あらわれ ませんと いうけど あれから 何日 経ったか みずみず しいまま たもたれ てるけど 控えに 書かれた 生年 月日が 十七 世紀の 西暦 だけれど 不思議を かき消す 風貌 をしてた 西口 広場の 怒号の

姫 五篇

母乳を のませて ほしいと 家内に 頼んで みたとこ ことわら れたので 記憶の なかの母 乳をあ じわうよ なまのや りとりは 細部に 浮き出す いじめて いるひと のくちもと のわらい いじめら れている ひとの目 の虚ろ アメリカ に行って 笑って 来ました たかわら いでなく うすわら いをして 姫にな りました ベールを まとって ノートに 描いた とおりの 図形が あちこち 浮かんで いる海 域まで なにをし るべとし ておよぎ きるのか

正義 五篇

巣箱の 中身を 覗いて きたんだ それでど うしよう あの町 なみから 希望と いう字を 除去する 手立ては 河口と 海岸 のまじわ る角に 立つとき の眩暈 はおさな いころに 揺られな れずにい たからな のだろう 接ぎ木の とこから 流れる 樹液に 正義と 思想が まざるの だったら それをみ せればよ みがえる はずだね 濃い色 のそばつ ゆのなか にひそむ ゴブリン をまさに 噛もうと したとき 急にえ びになり 噛まなく てすんだ とつぎ

評論 五篇

意外に 思えた 夜中の 帰宅に 隠され ていた理 由に気 づいても くちには しないで やむ雨 を待った つむいだ まわたが 白いシ ャツになり 物干し 竿へと とおされ るまでを 評論 するのが 教授の 役割 深いと プールの 水はあ おくなる 飛び込み 台から 見下ろす プールの 青さの 具合に フォームが 整う 四隅に 置かれた 小石を 順繰り 動かす 遊びの つづかな さからは 怪談 ができた スクエア ゲームと 吉田の 渡辺 田村の 中本

熱帯 五篇

いまでは 年をとっ てしまった のだから 腰のあ たりがふっ とあつく なるのが 快楽 のかたち とかみし めている うらない 師だった わたしの おじきは にのうで 撃たれて 啓示を 受けたと 傷口 見せては 嘘だと わらった 最後に 残った 高炉の 周りに 熱帯 の花が さきみだ れるのを 写真に 撮るのは 禁止と なります 強盗 みたいな 風のふ く日には すっかり 片方 をむいた 枝葉に つよくな がれる樹 液をあ びたいか 夏のこ とだけと

死んだら 五篇

小海老の 脱皮を 見届け たいなら 小海老の 都合に 合わせる 必要 あるのに 世界の いらだつ 若人 狂える ものなら 狂って みろよと 死ねるも のならば 死んだら いいよは ふたつの ベクトル 違いの あいさつ しあわせ かどうか そのしつ もんには こたえる 義務ない そんなこ ときくな ばかたれ 火事場に おくれる じゃないか ちかごろ よくみる ははのじ っかのゆ めにでて くるかお くはいつ もボロボ ロされど きにせず 連泊 してゆく とま

遺跡 五篇

民話の 里から 民話に かぶれて 麻布 まとって かえった 集団 あちこち 焚火を するので 参った ひとは死 ぬのがし ぜんのな がれです かぜはふ くのがし ぜんのな がれです やまから おりたわ たしのせ がれです メトロノ ームのふ れはばせ ばめると リズムが はやまり ぜんまい がまわる その間 ふたりは あせみず くになる とざして いたから ゆるやか になって うすれて いるのに かたくな なものが とおくの だれかに あわくと われて