『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』
原題「The Killing of a Sacred Deer」
◆あらすじ◆
美しい妻と2人の子どもと共に暮らす心臓外科医の男。家庭の外で、彼はある少年を何かと気遣っていた。そんなある日、彼はその少年を家に招き入れ、家族に紹介する。するとその日を境に、家族に奇妙な変化が表れ始める。
カメラワーク、音楽、色彩、表情、言葉、会話・・・すべてが【不穏】と言う観念に執心しているかのようだった。
まるで現実味の無い内容なのに何故かのめり込んでしまう空気感や人の心の中にあるチョットした後ろめたさにピンポイントで突いてくるストーリーや演出の恐怖に総毛立つ。
全編に漂う不穏さが非現実に勝ってしまうから観終わった瞬間に何か得体の知れない物が込み上げて来る。
人間にのみ与えられたものが人間を陥れる。
それが滑稽にもみえるからこういう作品はオモシロイ。
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