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失速する美団「失速」、デリバリーは1件当たり1元超の赤字と嘆く王興

美団は3月25日、2021年第4四半期決算および通年決算を発表。
財務報告によると、2021年通年の美団の売上高は前年同期比56%増の1791億元純損失は156億元で、このうち第4四半期の損失額は39億元だった。

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政策と環境の影響を受け、美団の2021年の株価は全体的に下降し、その年のピークは1株当たり460香港ドルだったが、その後は同年7月と11月に2度300香港ドルを割り込んだ。
3月25日の終値時点で、美団報は1株当たり135.0香港ドルで、前年比8.16%下落し、時価総額は8285億香港ドルだった。


過去の1年間、インターネット業界は比較的に大きな変化が発生して、主に政策面と資本面の2つの方面に現れている。

まず、資本面から言えば、この業界の元の「資本を溶かすマーケティング→ユーザーを囲い込み→値上げ」の論理はすでに覆されたので、業界の評価方式も変わってきた。従来のインターネットのモデルは大量の資本を引きつけることができたが、現在は魅力が相対的に下がってしまっている。

美団の場合、2021年当初の全体的な力の重点は、実際にはコミュニティ共同購入部門にあった。これに先立ち、王興CEOは内部会議で、

「美団優先、美団買菜の生鮮小売業務は必ず勝つべき戦いであり、全社の「一級戦略」と位置づけられている」

とも述べていた。このため、美団はまた「千城計画」を提出して、本来は美団の強大なトラフィックの入口に頼って、およびコストを気にしない投入で、コミュニティ共同購入は完全にその第2の成長点になることができる踏んでいた。しかし政策が変わり、多くの資本が参加していたいもかかわらず急転直下したため、美団は今後もコミュニティ共同購入のような「規模級」の商戦を打ちにくくなった。

決算報告書によると、2021年の美団の新規事業およびその他のセグメントでの営業損失は384億元に達したが、2020年のこの損失額は109億元だった。

かつて王興は電話会見で強い自信を表明していた。
「美団はコミュニティEC事業として好ましく、5年ないし10年に1度の最良の機会かもしれない」と言及した。
「ECインフラを構築する機会を得ることはそれほど一般的ではない。淘宝(タオバオ)や京東(JDドットコム)の歴史を見れば、インフラ建設には非常に多くの投資が必要だと非常に納得している。
完成すれば、より広範囲のユーザーにリーチする機会が得られ、新たなバリューチェーンを創り出す機会が得られ、社会に新たな価値をもたらすことになるだろう。そのことには非常に固執している」。


第二に、コミッションの引き下げを求める声やデリバリードライバーの社会保障を払う声も飛び交っており、美団がどのようにバランスを取るべきかということは会社の未来に直接的な影響を与えている。

決算報告書によると、2021年の美団の収入構成は、飲食デリバリーが963億元、O2O・ホテル旅行が325億元、新規業務およびその他の収入が約503億元だった。内訳は、外食デリバリーが45.3%増、O2O・ホテル旅行が53%増、その他新規事業が84%増だった。

一見、他の新規事業の増加幅が外食デリバリー事業を大きく振り切っているように見えるが、実はデリバリー事業こそが美団の“キャッシュカウ”なのだ。
決算報告書によると、飲食デリバリー事業のうち、デリバリー配送サービスの収入は542億元、手数料収入は286億元、オンラインマーケティングサービスは114億元で、新規事業で損失を計上した384億元を除くと、美団の飲食サービス部門の稼ぐ力が一目瞭然だ。

もし美団が割合に応じてコミッションを引き下げ始めたら、美団にとってはこれが最も致命的な打撃となる。

2021年の政府活動報告では「プラットフォーム企業による店舗サービス料の合理的な引き下げを誘導する」と打ち出した。
その後、国家発展改革委員会などの部門も『新型消費の育成加速実施方案』を発表し、デリバリーなどのインターネットプラットフォームが中小企業のマーチャントや個人がプラットフォームを利用して経営する際の引き当て、コミッションなどの費用を合理的に最適化するよう導き、プラットフォーム内の経営者のコスト削減と効率向上を促進するとの方針を打ち出した。

ちなみに、フードデリバリーは美団の重要な収益であり、収入は2020年第4四半期の215億元から2021年同期の261億元まで21.3%増加した。
2021年通年の美団外売の売上高は963億元。
同期間、美団のデリバリーのドライバーのコストは682億元で、フードデリバリーの収入に占めるライダーコストの比率は71%に達した。2021年、美団のプラットフォームで収入を得たドライバーは約527万人。

美団の王興CEOは電話会議で、

「第4四半期の同社の配送サービス売上高は143億元で、関連コストの183億元を大きく下回った。1件当たり1元以上の損失を意味する」

と述べた。デリバリーサービス事業はまだ黒字化していないものの、配送網や能力の強化を継続する予定。

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最後に、美団が今、新規ビジネスを大きく拡大しているのは、そのために新たな成長分野を見つけたいからであり、これは現在の美団にとって特に重要である。

「美団」の3つのエリアのうち、O2Oやホテルは完全に市場と連動している。コロナが緩和され、観光業が回復し始めて初めて、来店やホテルは力強く発展することができる。
この点については、「美団」は市場の変化に頼るしかない。一方、フードデリバリーは政策が頭打ちで、将来の変数が比較的大きいため、美団は資本が完全に退潮していないうちに、新事業への投資に力を入れるしかない

「美団の発展は、中国経済の大きな環境と密接に関係しており、広範な中小商店やライダーなど関係する労働者の共同の努力も欠かせない。当社は引き続き高品質と持続可能な発展を会社の目標とし、消費と業界のモデルチェンジとアップグレードを促し、すべての関係者がその中から利益を得られるよう努力していきたい」。


美団の陳少暉CFOは以下の通りに述べた。

中国はすでに世界最大の商品消費国と最も活力のあるサービス消費国になっており、デジタル経済の発展と小売の変革は中国経済の質の高い発展の実現を引き続き推進し、供給の高度化、消費拡大、業界のイノベーションと社会雇用などの面で牽引効果を持続的に発揮する。
美団は「小売+科学技術」の戦略を中心に長期的な投資を行い、イノベーションと科学技術による駆動を通じて、より多くの創業者や就業者がデジタル経済の配当を分かち合えるよう支援していく」

総合的に言えば、今年のインターネット全体の状況から言えば、その業界のトラフィックボーナスの期間は終わりつつあり、業界はすでに過大評価の水準から合理的な評価へと進み始めている
インターネット企業にとって、「資金を溶かすマーケティング」時代はすでに終わっており、今後その発展と同時に、キャッシュフローの水準をより重視しなければならない。
もしキャッシュフローが断絶すれば、これまでの努力はすべて無駄になってしまうだろう。

下記2つのニュースを元に翻訳して作成しています。



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