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エッセイ:大ちゃんは○○である70

座席位置は決められていたので
割り振られた番号を確認して席についた。
誰もいない教室はとても静かで、
僕は早く着きすぎてしまったことに自分でも苦笑いをしながら開始時刻を待った。
『どんな人達が集まるんだろう?』
『年齢層はバラバラなんだろうか?』
『介護の世界は女性に比べて男性が少ないって聞いたことがあるけど
今回の受講者も女性の方が多いのかな?』
そんなことを考えながら時間は過ぎていき、
開始時刻が近づくにつれ
受講生達が一人また一人と順に入室してきていた。
集まり始めると、どんどんどんどんと入室が続き
開始時刻の10分前にはほとんどの受講生が全員揃った様子だった。
誰も言葉を発しない、ほぼ満席になった静かな教室。
僕はキョロキョロと周りを見回し顔ぶれを確認してみることにした。
パ~っと前方全体に視線を走らせ、
ピ~っと右の方に目をやり、
プ~っと左にシフトチェンジした後、
ぺ~っと後方全体に視線を流した。
ポ~っと情報を集めたところ、男性の数は僕を含めて4人。
他は全員女性で、圧倒的に女性の方が多かった。
どうやら噂は本当だったようだ。
年齢層は本当にバラバラで、
パッと見たところ20代~60代まで幅広くいるという感じだった。

つづく

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