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エッセイ:大ちゃんは○○である69

一週間ぐらい経ってからだっただろうか?自宅の郵便受けに職業訓練ヘルパー2級コースの
受講通知が届いていた。
どれだけ嬉しかったことか。
部屋の中で7回ジャンプをした後、前転を3回して
さらに開脚後転を2回もしてしまうぐらい嬉しかった。
これで一度はドアを閉められて、
門前払いを食らってしまった介護の世界に改めて足を踏み入れることができる。
受講通知の封筒の中に同封されていた概要説明を読みながら、
僕のやる気スイッチは完全にオンになった。
受講期間は3ヶ月。
座学と現場実習を経て晴れてヘルパー2級の資格が与えられる。
試験があるわけではないので、
遅刻が続いたり、無断欠席をしたり、授業中ずっと寝ていたり、
人前で大きめのオナラをしたりしない限りはまず大丈夫だろう。
迎えた初日。
僕は少し早めに指定された学校に向かった。
きっと気合いが入りすぎていたんだろうな。
「早いですね。」と受付の職員さんに笑われてしまったが、
入った教室には僕以外の生徒はまだ誰もいなかった。

つづく

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