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【返報性の原理】


 「与えること」の大切さは、子どもたちにもよく話していることの一つ。

 その中での「返報性の原理」という心理も紹介したことがある。

 簡単に説明すると、「してもらった分は、お返しをしたくなる」という心の動き。

 つまり、よく気づいてノートや教科書を配ったり、黒板を綺麗にしたりしてくれる人は、みんなのために積極的に与えてるわけで、

 その分お返しをもらいやすい人であるということ。

 お返しをもらいやすいとは、自分が困った時に助けてもらいやすいっということ。

 困ったときにいつでも誰でも助けてくれる仲間の中で過ごすことはものすごく安心感が高まることだと思います。

 安心できる場所があるから人は挑戦できます。

 挑戦することは成長につながります。

 だからより豊かな時間を過ごすための「スタート」は「与えること」なのかもしれないなとも考えています。

 最近の教室では「与える行動」がたくさん飛び交っています。

 自教室清掃で時間内に間に合わなそうな机運びに手を貸すことも、算数の問題のやり方を熱心に友達に教えることも、「与える」。

 特に成長したなと思うポイントは、「与える人」が固定していないところ。気がつくと、いつも違う人が何かを与えている。

 人のために自分ができることを進んで行うという「与えることの価値」の芽が誰かだけではなく、教室の至るところで、芽吹き始めていることを感じ、とても嬉しく思っている。

 こないだの、4時間目の体育の後、給食準備のために先に教室に戻った給食当番の分のビブスまで綺麗にたたみ整える仲間たち。

 と、思ったら、教室では体育館に残って片付けをしてくれている仲間のことを考えて、「体育の買ったづけをしてくれている人たちのために自分たちはその人たちの分の給食をどんどん作っちゃおう!」と声を掛け合って、一生懸命に働く仲間たち。

 「与えることの価値」の芽吹きが学級全体に広がっていることを強く感じた場面。

 「与えること」が当たり前の教室文化になんる日が近づいている気がする。

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