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城山文庫の書棚から018『地方創生大全』木下斉 2016 東洋経済新報社

口先だけのコンサルでなく、まちづくり事業に自ら参画してリスクを取るが故に説得力が半端ない木下斉さん。

“狂犬”の異名を取り、歯に衣着せぬ物言いが歯切れ良い彼が知見のエッセンスをまとめた一冊。

本書には地方創生の28のヒントがネタ・モノ・ヒト・カネそして組織の5つの分類でまとめられている。いずれも的を射た鋭い指摘であり、耳の痛い話も素直に受け止めれば現状打開のヒントになる。各章末のチェックシートがとても親切。

特に最後の組織の章は必読だ。撤退戦略の重要性、集団意思決定の罠、目標を見直す勇気などまちづくりに限らず、広くビジネスの組織運営に当てはめて合点がいく話ばかり。

既成概念や既得権益を打ち破るには痛みを伴うが、信じて進めば道は開ける。勇気を与えてくれる本だ。