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読書完走#291 『テンポラリーアーキテクチャー』馬場正尊・加藤優一 他 2020

2020年末にトークライブを聞いた馬場さん・加藤さんらの共著。公共R不動産の仕事はいつも面白くて刺激的。

本書では仮設建築と社会実験の最先端の取組みをファニチュア→モバイル→パラサイト→ポップアップ→シティとスケール別に紹介。豊富な事例とあわせ、制度の解説やユニークな妄想アイデア集も収録。

事例の中でもオランダのパビリオンが面白い。建設に必要な材料はすべて借りてきて、使い終わったら持ち主に返す。究極のサーキュラーエコノミーを楽しそうに実現している。環境への配慮はむしろビジネスチャンスだと言い切る。すごい。

大資本でも公的機関でもない一市民やグループの知恵が都市の官民/公私の垣根を取り払い、豊かなパブリックスペースを生み出す。街中にはまだまだ使い切れていないポテンシャルのある場所がたくさんあるし、既成概念を捨てることで色々な可能性がみえてくる。