見出し画像

さよなら、傷病手当

8月、9月を社会復帰のためのトレーニング期間と療養に充てていた僕は、10月からいよいよ仕事を探し始めることにした。症状としてはだいぶ良くなっていたし、なによりも早く自分で生活ができるようになりたいと思っていた。

それに離職期間の長さは転職にひびくという焦りもあったと思う。

今考えてみると、このころ僕はまだ完全には復活していなかった。

10月始めの通院で、医者にそのことを話すと、傷病手当から失業保険に切り替えるように提案された。傷病手当は求職中の人間には適用されないからだ。

正直言って、失業保険に切り替えることには不安しかなかった。

まず第一に、給付開始までの空白期間だ。

失業保険は退職理由が自己都合ならば申請から三か月後から給付されることになる。実家にいるとはいえ、東京でアパートは借りている状況だから、毎月確実にお金はかかる。さすがに三カ月は耐えられない。

第二に、失業保険には給付期限があるということ。

僕は一年でやめたから給付は90日(3カ月)だ。つまり三カ月以内に仕事を決めろということ。これはこれでプレッシャーだった。

だが、もう後には戻れない。もっとずるいやり方もあったのだろうけど、医者が働くことができると認めたのだから。僕はさっそくハローワークに問い合わせをすることにした。そこで、第一の不安は簡単に解消されることになるのだけれど・・・

つづく

チョコ棒を買うのに使わせてもらいます('ω')