無名小説スライム編(23)
「なんで…」瘋癲がぼそりと何かを言った。
「へ?」
「なんでこの熊がいるんですか!」俺は首をかしげるしかなかった。
「なんでって…捕食したからかな?」彼…じゃなくて彼女は魂が抜けてしまった。
名前を付けたら性別がひっくり返ることを完全に忘れていた。
見た目を見れば普通にわかる気がするけど。
「お、おーい!」俺は慌ててはみ出てくる魂を押し込んだ。
彼女は意識を取り戻すと、慌てて熊を倒しに行った。
無理もない。あれをほ追っておけば村が死ぬかもしれないからだ。
俺はそういえばと思い