もうすっかり春の深まった時期ではありますが、あとひとつだけ桜の風景にお付き合いくださいね。

4月4日には、奈良・吉野山へ桜を見に行きました。
朝5時に起きて6時には和歌山を出発、7時30分には吉野山に着いたのですが……なんと、いつもの下千本の駐車場はすでに満車！近鉄吉野駅近くの駐車場まで回ることとなりました。

昨年の吉野山では花々に勢いがあり、山を歩いているだけで明るく気圧されるような感じがあったのですが、今年はもうすでに葉桜への準備を整えている、そんな落ち着いたソメイヨシノが多かったです。

ただ、上千本にある、初めて参拝した「吉野水分（みくまり）神社」の枝垂れ桜はちょうど満開を迎えていました。
境内を覆うように真っ白な花が満ち、静かな風情ながら圧倒的な存在感。神々しさを感じるほどでした。

桜の下に立ち、しみじみと花を仰いでいると、濃い色のヒガラがすぐ近くの枝にとまり（ほんの20㎝ほどの頭上です！）長いことオリーブ色のふわふわの姿を見せてくれました。飛び立ってからも、今度は3羽ほどで群れながら桜の幹まわりでちょこちょこ。私は小さな自然の生き物がとても好きなので、
「今年は吉野水分神社の桜とヒガラだけで十分」
と思えるくらい、ありがたい参拝となりました。

この日、私はアレルギーのためずっとマスクをしていましたが、上千本のあたりではもう誰もマスクをしておらず、時の流れを感じました。
このまま恙無く日常へと移行できますように、と願った今年の吉野山でした。

ちなみに、金峯山寺（きんぷせんじ）の黒門の少し手前にあるお漬物店「まやま」、こちらの3年物のたくあんが美味しくて、うちでは必ず買って帰ります。
毎年、「もうすぐ吉野へのお花見の時期だなあ」と思うことと、「もうすぐ美味しいお漬物が食べられるなあ」と思うことがセットになっていて……。今年も炊き立てのご飯のお供にいただいています。