flow Essence 美年~mitoshi~

和歌山在住。「ハルメク365」等で記事を書いています。短歌や俳句、自然や神社仏閣が大好…

flow Essence 美年~mitoshi~

和歌山在住。「ハルメク365」等で記事を書いています。短歌や俳句、自然や神社仏閣が大好きです。noteでは日々思うこと、旅の記録をフォトエッセイとして綴っています。 **https://www.instagram.com/028mikoto/

マガジン

  • 本日、京都日和

    息子たちが京都で二人暮らしをしていたため、そのご縁で京都へは足繁く通うことに。地元住民でもなく観光客でもない目線での京都旅です。

  • フォトエッセイ

    何気ない日常の中で、ふと気になってしまうモノ・コト。季節の写真を添えて、短い言葉にまとめたエッセイ集です。

  • 本日、和歌山日和

    和歌山ならではの神社仏閣、イベントなどをまとめています。神話や歴史背景など、豆知識を書き添えていることも…。地元目線を楽しんでいただければ嬉しいです。

  • 本日、仕事日和

    ライターのお仕事として書いた記事のご紹介です。記事の背景なども記しています。 まだ過去記事は上げていないのですが、追って加えてゆきます。

  • 本日、奈良日和

    奈良の神社仏閣をまとめています。西国三十三所巡りで奈良を訪ねる機会が多くなると思いますので、少しずつ充実させてゆくつもりです。

最近の記事

如月の京都めぐり①【大原 出世稲荷神社・三千院】

2月18日・19日、久々に京都の寺社を巡ってきました。 1日目は大原へ。数年前に訪ねた時は三千院の近くまで自家用車で行ったのですが、今回は京都バスを利用し、「戸寺」で降りて畑の間をてくてく歩いてゆきました。 大原観光保勝会が発行している「大原の里歩きマップ」の「風の道」をたどるコースです。 この日の天気予報は雨。でも降ってはおらず、空一面に重い雲が広がる中、切れ間からひとひらの青空がいつも頭上に覗いている、そんな不思議なお天気でした。 大原の里の道々には斜面に積み上げられ

    • 厄除け祈祷 ~丹生都比売神社へ~【和歌山】

      今年は前厄なので、年が明けてから早いうちに厄除けのご祈祷をお願いしたいと思っていました。 地元の氏神様や、毎月一日にお参りしている和歌浦の玉津島神社さんなど、信用してお任せしたいところはいくつかあるのですが、なぜか、 「厄除けは丹生都比売(にうつひめ)神社でご祈祷を受けたい」 しっかりとそんな気持ちになったのです。 丹生都比売神社はかつらぎ町天野に鎮座する、高野山の守護神。弘法大師空海が密教を開く場を探していた際、高野山へ導く助けをしたとされる女神・丹生都比売さまがおまつり

      • あけましておめでとうございます

        新年あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 昨年は「紀州かつらぎ熱中小学校ライター部」にて、 みんなで文章を書く、 みんなで取材に行く、 そんな経験をさせていただきました。 ひとりでは見えなかった景色を見て、 ひとりでは気付かなかったことに気付き、 たくさんの学びをいただけた一年でした。 今年は「種まき」を始めたいな、と……。 成果を期待したり、失望したり、ではなく、 楽しいと思えることを、こつこつ、 自分のできる範囲で、種をまいてゆきたいと

        • 南紀熊野 奇岩巡り⑥ 「神倉神社」

          「那智駅」の次に向かったのは、新宮市の「神倉神社」。 「熊野速玉大社」の境外社で、源頼朝が寄進したと伝わる、500段を越える石段を上った先にある巨石「ゴトビキ岩」がご神体です。 ここからは縄文時代の祭祀跡が見つかっており、パワースポットとしても知られています。 私は三度目の参拝になるのですが、やはり石段はかなり手ごわく、ことに上り始めの傾斜の厳しさと、踏み石のばらばらな角度には難儀しました。 ひどい巻き爪に悩まされている次男は途中で断念し、一人で「熊野速玉大社」の方へ。何事

        如月の京都めぐり①【大原 出世稲荷神社・三千院】

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        記事

          南紀熊野 奇岩巡り⑤ 「那智駅」

          少し間が空いてしまいましたが……南紀熊野への旅の続きに戻りますね。 しばし時間を戻して、晩秋の陽光を楽しんでいただけると幸いです。 「那智大社」と「青岸渡寺」へ参拝した後は、那智勝浦町にある「湯快リゾートプレミアム越之湯」に宿泊。 昭和を感じさせる少し古いお宿でしたが、ベランダの下はすぐ海となっており、魚が泳いでいるのが見えました。遠くの島を望んでの眺めも良く、開放感を満喫できる部屋でした。 そして翌日、私たちが朝一番に向かったのはJR「那智駅」です。 3年前の冬至の日

          南紀熊野 奇岩巡り⑤ 「那智駅」

          京都でゆったり紅葉旅 ~光明寺・善峯寺~

          「この秋は京都で紅葉を楽しみたいな」 そうは思ったものの、今年の京都には多くの観光客が押し寄せそうで、ちょっとためらいが。 そこで、京都の中心部から少し離れた長岡京市の光明寺と、京都市西京区の善峯寺(よしみねでら)を11月下旬、訪ねてみることにしました。 光明寺へまず訪ねたのは光明寺です。京都市左京区在住の長男のところに前泊をして、そこから車で約40分程度で到着。 平日の午前10時ごろ、参拝者はまだ少なくて、見事な紅葉の表参道をゆっくり歩くことができました。お天気にも恵ま

          京都でゆったり紅葉旅 ~光明寺・善峯寺~

          中之島美術館「長沢芦雪展」【大阪】

          南紀奇岩の旅の途中なのですが、11月22日に訪ねた大阪の中之島美術館での「長沢芦雪展」を挟ませてくださいね。 中之島の秋景中之島美術館は地下鉄「淀屋橋駅」を出て、土佐堀川に沿って15分ほど歩いたところにあります。その秋の風景がとても心和むもので……。 紅葉や黄葉の並木と冬薔薇の彩り、ベンチでくつろいでいる人や、のんびり歩いている鳩や雀。 高層ビルの窓ガラスにゆうゆうと空をゆく川鵜が映ったりもして、水のほとりの時間はゆっくりと流れているよう。私の歩調もつい緩やかになってしまい

          中之島美術館「長沢芦雪展」【大阪】

          南紀熊野 奇岩巡り④「熊野那智大社」・「青岸渡寺」

          「那智の滝」を堪能した後、私たちは徒歩で「熊野那智大社」と「青岸渡寺」へ向かいました。 どちらも地図上では「那智の滝」のすぐ近くなのですが……長い階段が折れ曲がりつつずっと続き、上っても上ってもたどり着かない……。 果てがないのかと思うほど上った先に、やっと「熊野那智大社」の鳥居が見えてきました。 「熊野那智大社」 鳥居の上には小さな馬の雲が。「お疲れさま」と言ってくれているようで嬉しかったです。 「熊野那智大社」の主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)。「ふ

          南紀熊野 奇岩巡り④「熊野那智大社」・「青岸渡寺」

          南紀熊野 奇岩巡り③ 「那智の滝」

          古座川町の山中にある「瀧の拝」から、今度は那智勝浦町の「那智の滝」へ。車で約1時間の移動です。 この日は本当に不安定なお天気で、またまた途中で雨が降り始めたのですが、幸運なことに那智山へ着いた時にはすっかりやんで、青空が広がりました。 「那智の滝」も訪ねるのは三度目。でも何度来ても、空の果てから激しく水の落ちるさまには見入ってしまいます。 ちなみに滝の高さは133m、毎秒1トンもの水が流れ落ちているそうです。 ここは「飛瀧(ひろう)神社」という神社でもあるのですが、社殿は

          南紀熊野 奇岩巡り③ 「那智の滝」

          南紀熊野 奇岩巡り② 「瀧の拝」

          「一枚岩」を後にして、次に向かったのは「瀧の拝(たきのはい)」。 移動時間は車でほんの20分ほどなのですが、途中、いきなり大粒の雨が降ってきました。雨脚は次第に強くなり、道が真っ白になって見えなくなるくらい。 ありがたいことに「瀧の拝」の駐車場に着いた時には小やみとなり、雲の間から陽が差してきました。 次第に青空が広がりつつ、まだ大粒の雨がパラパラと落ちてくるという不思議なお天気の中、「瀧の拝」へと歩いて向かいました。 「瀧の拝」は私の大好きな場所で、訪ねるのは三度目。

          南紀熊野 奇岩巡り② 「瀧の拝」

          南紀熊野 奇岩巡り① 「一枚岩」

          10月下旬、家族で南紀熊野の奇岩を巡る旅をしました。 「南紀ジオパーク」としてユネスコにも認定されている一帯です。 最初に訪れたのは古座川町の「一枚岩」。 文字通り、板のような大岩が空に向かってそびえています。 高さは100m、幅はなんと500mもあり、日本の地質百選に選ばれた「古座川弧状岩脈」の一部だそうです。 体をそらすようにして見上げていると、なぜか大気が小刻みに震えているような感じ……。 2022年にはこの岩をスクリーンにして「大地を見上げる映画祭」がおこなわれたそ

          南紀熊野 奇岩巡り① 「一枚岩」

          翅脈

          朝の陽に透ける、立ち枯れた紫陽花。痩せた翅脈にも見えるそれは、うっとりと目を細める生き物のよう。 でも、そんなふうに思う時、きまって私の中では、 「これは紫陽花だよね。生き物なんておかしいよ」 と、常識的な声が響いてくる。 長く生きていると、それまでの経験が学びになることが多い分、感性が既存の枠にガッチリと嵌められてしまい、そこから外れることをためらう気持ちが大きくなる。 ただこのごろは、敢えて逆らってみよう、自分の中から生まれる声に素直にしたがってみよう、と。 痩せた

          高野山 町石道参詣登山【和歌山】

          5月27日、紀州かつらぎ熱中小学校(大人のための社会塾)のイベント、「高野山 町石道参詣登山」に参加しました。 町石道とはお大師様(弘法大師空海)が、高野山のふもとに住む母に会うために歩いたと伝えられている、約22㎞に及ぶ山道です。当時、高野山は女人禁制となっており、お大師様は月に九度も母を訪ねたことから、ふもとの町には「九度山町」という名が付いたとも言われています。 この日はやわらかな日差しのトレッキング日和。集合場所となっていた「道の駅 柿の郷くどやま」から、まずは慈尊

          高野山 町石道参詣登山【和歌山】

          高野山槇尾道【和歌山】

          まだ鉄道も大きな道路もなかった時代、高野山から泉南の槇尾寺(西国三十三所第六番札所)へと通じていた「高野山槇尾道」。今年のGWにはその一部、九度山から紀伊神谷までの約8㎞の道のりを、家族四人で歩いてみました。 まずは九度山町役場の脇から山の道へと入り、龍王峡の水の流れを眺めつつ赤い鉄橋を間近に見て、初夏の緑を満喫。 いつもは南海高野線の車窓から眺めているだけの風景の中を、自分の足でゆっくり歩くのはとても気持ちの良いものでした。山肌には水が滴り、野太いカエルの合唱が聞こえてき

          高野山槇尾道【和歌山】

          「ハルメク365」への原稿

          今年4月から女性誌「ハルメク」のwebサイト「ハルメク365」で記事を書かせていただけることとなりました。 見出しも含めて1000文字程度という字数制限があるため、どこまで文章を削ぎ落して、かつ魅力的な記事にできるのか、と、悩みながら書いています。 私の記事はついつい重量級の長いものとなってしまうので、今の時代に合った軽やかなものを書くすべも身に付けるべく、日々精進。 自分の中の「執着心」と向き合うことにもつながっているように思います。 「ハルメク365」では同世代の女性に

          「ハルメク365」への原稿

          幻視

          「白き魚(うを)たんすの中に眠るとふ義母のまなこのきろきろひかる」 91歳の義父と89歳の義母。二人とも持病もなく風邪をひいたりすることもなく、週に1~2回デイサービスのお世話になりながら、ずっと二人暮らしを続けています。 年相応の認知の低下と体の衰えはあるため、夫と私が生活支援に通い、年末以降はヘルパーさんの手もお借りしています。 ところがこの春頃からまた少し義母の老いが進み、お布団に横になったまま、不思議な話をしてくれるようになりました。 ある時、義母は山の中で暮らし