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いつ思い出しても、中学生のままの変わらない君。



あれから4年と半年。
思い出すことも少なくなってきて、
気持ち良く昼寝している時に夢で君が出てきた
久しぶりに見たけどあの頃と全く変わっていなくて、中学生のままの君
変わらないイタズラな笑顔でこっちを見て、いつも笑わせてくれる
友達は多い方じゃなかったけど
その中でも少し特別であれたなら嬉しい

1年の頃から同じクラスで
2年になってから席が近くでいつも話して笑って、席替えしても毎回近くの席だった
いつも同じ電車の本を読んでいた
何回読んでも飽きないらしい

いつの日か、新幹線の方がかっこいいじゃんって言ったことがあったけど、君はこっちの方がいいんだって父さんが運転しているからって
将来の夢は父さんと同じ電車の運転手になることって言ってたな〜
めちゃくちゃ頭が良くて、よく勉強を教えてもらっていた
学校の先生とか出来そう
そういえば、くしゃみが独特で面白くてテスト中に笑ったこともあったな、

体調不良とかで突然いなくなって、少し経ってから入院していると聞かされた
すぐ戻って来るだろうと思っていたけど全然戻ってこなくて
君が学校に来ないまま私たちは3年生になった
また同じクラスだよ、5組もあって3年間一緒のクラスなんて中々ないよ
戻ってきたら勉強教えてあげようなんて思ったりしたけど、やっぱり君の方が頭いいから教えられないか、とか思って

お見舞いに行けるタイミングはあったけど
元気じゃない姿なんか見られたくないだろうなと思って行かなかった
でも本当は元気じゃない君を、私が見たくなかったんだ



あの日のことは今でもよく覚えてる
帰りの会の最後、先生から今朝君が亡くなったって聞かされた
全然理解できなくて涙を堪えて号令をかけたけど、みんながいなくなった後涙が止まらなくなって、友達と抱き合って泣いた
自分がどうやって家に帰ったかなんて覚えてない

同級生の初めてのお葬式が君なんて。
行きたくなかったし信じたくなかった

棺桶の中に入った君を見た瞬間涙が溢れた
全くの別人みたいで、目を疑った
それと同時に、もう動かないんだって思った
ただ悲しくて、ショックで、後悔した。
たとえ起きなくても話せなくても、心臓が動いているうちに会いに行けばよかったと

学校に行っても、一番後ろで1つ空いた席はもう必要ないんだなって、悲しくなった
卒業式の時、君の名前は呼ばれなかった



私はあと半年で20になる
他のみんなももう20だよ

もうすぐお酒も飲めちゃうし、これからもっと色んなことを経験して、いっぱい遊ぶんだ

でも君は中学のあの頃のまま。


どこに君が眠っているのか知らないけれど
成人式の前日、会いに行きたい。





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