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読書記録「悪党」

〜今日の1冊〜

今日は薬丸岳さんの作品を紹介します。

探偵事務所で働いている佐伯修一は、老夫婦から「息子を殺し、少年院を出て社会復帰した男を追跡調査してほしい」という依頼を受ける。依頼に後ろ向きだった佐伯だが、所長の木暮の命令で調査を開始する。実は佐伯も姉を殺された犯罪被害者遺族だった。その後、「犯罪加害者の追跡調査」を幾つも手がけることに。加害者と被害者遺族に対面する中で、佐伯は姉を殺した犯人を追うことを決意し…。衝撃と感動の社会派ミステリ。

Amazonより

〜読後の感想〜

重く苦しい…辛い…薬丸さんの作品を読むと必ずと言っていいほど私が感じる感情です。
家族を殺された被害者遺族の苦しさがすごく伝わってきます。
罪を償うとは?罰を受ければ許されることなのか?
どんなに加害者が罪を償ったと言っても、遺族の悲しみが消えることはないように感じます。

作品では、姉を殺された過去を持つ主人公が、探偵として仕事をする傍ら、姉を殺した犯人たちを見つけようとします。
犯人を見つけても姉が生き返ることはありません、では、主人公はなぜ犯人を見つけようとしているのか。
仕事を通じて、加害者、加害者遺族、被害者遺族と関わりながら、自分の気持ちとも向き合うことで、主人公は一つの答えにたどり着きます。

その答えが正しいのかどうかは、正直私はわかりませんでした。
明確な答えが出たわけではありません。
しかし、主人公の出した答えが間違いだ、とも言い切れない…とは思いました。


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