(無題) #07C206
倒壊しかけた物置に押し込んだ予測不能が
なんとも不味い酒に成って
屋根の隙間から噴き出しては
陽光を遮って虹を映す。
かつて氷の入ったフルートグラスの雫だった彼女の眼
その裏には彼女が何人も居て
あまりにかまびすしい
鼠色の免罪符を着込んで
虫取り網は形成されなくなったが
頭蓋の肉に巻き込まれた触覚たちのさざめき
水に浮かぶ石の葉を持つ樹々のざわめき
彼女の口は
彼女の眼の奥の彼女達は
デリンジャー現象の只中に居る。
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倒壊しかけた物置に押し込んだ予測不能が
なんとも不味い酒に成って
屋根の隙間から噴き出しては
陽光を遮って虹を映す。
かつて氷の入ったフルートグラスの雫だった彼女の眼
その裏には彼女が何人も居て
あまりにかまびすしい
鼠色の免罪符を着込んで
虫取り網は形成されなくなったが
頭蓋の肉に巻き込まれた触覚たちのさざめき
水に浮かぶ石の葉を持つ樹々のざわめき
彼女の口は
彼女の眼の奥の彼女達は
デリンジャー現象の只中に居る。
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