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「ノー」と言う代わりに、「イエス。もしも○○ならね/ただし××だけどね」と答える ~ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン1)の場合 #1

ペニー「(微笑んで)ペイントボールは楽しかった?」

シェルドン「(皮肉っぽい口調で)楽しかったよ。――仲間にやられるのを楽しいとするならね!」

ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン1の第6話)




◆概要

【「ノー」と言う代わりに、「イエス。もしも○○ならね/ただし××だけどね」と答える】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。


◆事例研究

◇事例:ドラマ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」(シーズン1の第6話)

▶1

本作の主要キャラの1人・シェルドン(20代後半の男性)。


ある日のことだ。

・Step1:シェルドンは友人たちとともにペイントボール(ペイント弾と専用の銃を使うスポーツ。サバゲーのようなもの)に出かけたものの――。

・Step2がっくり疲れきった顔で帰ってきた。

・Step3:わずか13歳の少年チームに惨敗するなど、さんざんな結果だったらしい。友人たちは嘆いた「屈辱的な経験だった……」。

・Step4:一方、シェルドンは叫んだ「全滅したのは僕たち自身の無能さ加減と、指揮系統に従えない誰かさんのせいだ!」「ハワードが後ろから僕を撃った事実は見すごせない!」。――どうやらフレンドリーファイア(同士討ち)があったらしい。


しばらく後、

・Step5ペニー(シェルドンの隣人、若い女性)にばったり出くわした一同。

・Step6:ペニーは微笑んだ「ハーイ、皆」「ペイントボールは楽しかった?」

・Step7:するとシェルドンは皮肉っぽい口調で「楽しかったよ。――仲間にやられるのを楽しいとするならね!」

・Step8:ペニーは苦笑して「楽しんだようね……」。


▶2

ご注目いただきたいのは、「楽しかったよ。――仲間にやられるのを楽しいとするならね!」というシェルドンのセリフである。

要するに、ペニーの問いかけに対して「ノー。だってフレンドリーファイアがあったんだから」と答えたわけだが――ストレートにそう言ってしまっては何も面白くない。

そこで【「ノー」と言う代わりに、「イエス。もしも○○ならね/ただし××だけどね」と答える】という技法の出番だ。「ノー。だってフレンドリーファイアがあったんだから」を「イエス。ただし仲間にやられるのを楽しいとするならね!」と言い換えたことで、ユニークなセリフになったといえるだろう。


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