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相手がすでにしたこと・していることに対して、「○○していいよ。おっと、もうしていたか」と皮肉を飛ばす ~ドラマ「After Life/アフター・ライフ」の場合 #1

トニー「(無断で人の朝食を食べ始めたダフネに向かってわざとらしく)トーストでも食べ……おっと、もう食べていたか」

ドラマ「After Life/アフター・ライフ」(シーズン2の第4話)




◆概要

【相手がすでにしたこと・していることに対して、「○○していいよ。おっと、もうしていたか」と皮肉を飛ばす】は「魅力的なセリフ、会話」を作るためのアイデア。


◆事例研究

◇事例:ドラマ「After Life/アフター・ライフ」(シーズン2の第4話)

▶1

本作の主人公は、トニー(中年男性)。

彼には友人がいる。ダフネ(若い女性)だ。2人は仲よしで、時折ダフネがトニー宅を訪れて一緒に食事をしたりしている。


ある朝、

・Step1:トニーが朝食を食べていた時のことだ。

・Step2:ダフネがやってきた。

・Step3:2人は挨拶を交わす「元気?」「ああ。きみはどうだい?」「元気よ」。


間もなく、

・Step4テーブルの上に食べかけのトーストがあると気づいたダフネ。彼女はそれをひょいとつまむと、むしゃむしゃ食べ始めた

・Step5:呆れるトニー。無断で人の朝食を食うな!

・Step6:というわけで、トニーはわざとらしく言った「トーストでも食べ……おっと、もう食べていたか」


▶2

ご注目いただきたいのは、「トーストでも食べ……おっと、もう食べていたか」というトニーのセリフである。

要するに、無断でトニーの朝食を食べ始めたダフネに対して「『朝食でも食べるか?』と俺が誘ってから食えよ」と抗議しているわけだが――ストレートにそう言ってしまっては何も面白くない。

そこで【相手がすでにしたこと・していることに対して、「○○していいよ。おっと、もうしていたか」と皮肉を飛ばす】という技法の出番だ。「『朝食でも食べるか?』と俺が誘ってから食えよ」を「トーストでも食べ……おっと、もう食べていたか」と言い換えたことで、ウィットに富んだセリフになったといえるだろう。


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