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OHTOのMULTIってペンが素晴らしい!という話。

Nakasoneは筆記用具が好きである。
万年筆やボールペンに芯ホルダーや画材。
自主制作映画の構想や仕事や日常のアイデアなんかを手や紙で考えることが多いNakasoneは、どうしてもアナログのペンが好きになる。

万年筆は、本来カートリッジ式の製品を改造して、軸に直接インクを入れられるようにしてインク容量を増やしている。
メーカーさんも想定外の使い方であろう。
残念なカスタマーである。
インクが漏れてきた事は無いけれど、良い子はマネをしてはいけない。
インク1色につき1本丸々、軸のギリギリまでインクを入れる。
峠を攻めるノリで攻める。
峠は攻めた事が無い系31歳。
重ねるが良い子は絶対にマネをしてはいけない。
リビングがインクだらけでビタビタになるぞ。

ボールペンは寸法が似ている別のペンの替え芯を装填していたりする。
替え芯のサイズが合わなかったら加工したりする程度に残念なカスタマーである。
その熱心さを他に活かせないものか。
例えば「使い勝手がめちゃくちゃ気に入っているペン」に「書き味がめちゃくちゃ気に入ったボールペンの替え芯」を入れたくなる時があって。
じゃ、組み込むか。みたいな!

みたいな!じゃねぇよ。
各メーカーさんの開発した筆記具に敬意を持ちながらカスタムする系31歳。

その為Nakasoneの部屋には「一生かけて使い切れるんか?なぁ?」というくらいインクやボールペンの替え芯が保管されている。
気に入ったボールペンなら、替え芯(リフィル)を箱単位で買うものだから、スゲェ本数のボールペンがある。
たまに冷静になって人に献上したりするけれど、元々のペンの数が多いのだから、部屋に変化はほぼない。

そんな気の多いNakasoneであるが、数年前から使い倒しているペンが1本ある。
それがタイトルにあるようにOHTO社の「MULTI」というペンである。
正式には「MULTI B-2+1」というらしい。

↓こういうカッチョいいヤツです。

OHTO社の「MULTI B-2+1」

amazonのリンクも貼っておきます。
オート ボールペン 多機能ボールペン MULTI B-2+1

このペンは多機能ペンと呼ばれるジャンルらしい。
ボールペン2色にシャープペンシルが一本のペンの中に入っている。
カチャカチャ切り替える事により各ペンが使える設計になっている。

さらにこのペンは「振り子式ボールペン」という機構のもので、ノック部分は1つしかない。
その代わりに、出したいペン先が書いてある面を上にしてノックすると、その色が出る。
このペンには「黒・赤・シャープペンシル」が割り当てられている。
黒を出したい時は黒側を上にしてノックする。
赤を使いたい場合は赤側を上にしてノックする。

慣れたら速いけど、慣れるまでは独特な切り替え方法なのでテンパった記憶を持つ31歳。

しかし、このペンは若干の慣れを必要とするが、太さが他の多色ボールペンに比べると圧倒的に細身である。
単色ボールペンのLAMYのsafariと比べてみるも、やはり細い。


上が「safari」
下が「MULTI B-2+1」

ちなみに、このsafariの軸にはBB弾を詰めて国産の0.7mmの水性リフィルを使っている。
safariって持ちやすくて楽だし、カラフルで楽しいし。
これはもう、集めたくなりますね!
…収集癖がある系31歳。

Nakasoneは単純な気分屋なので話を戻す。
そう、OHTO社の「MULTI B-2+1」についての話である。

低重心でとにかく書きやすい。
ペン先は針のように細くなっており、今どこを書いているのか分かりやすい。
さすが世界初の水性ボールペンを作ったOHTO社。
素晴らしいお仕事です!

ローレット加工のグリップにニードルポイントがアツい。

Nakasoneはステッドラーの「アヴァンギャルド」という、同じく振り子式のペンも持っているけれど、持ち手にギザギザのローレット加工がされている「MULTI B-2+1」の方が筆圧の強めなNakasoneは好みである。
なんか工業製品感があってたまらん。

そんな楽しい日々を送る中。
Nakasoneの心に悪魔が囁いた。
「このペン使いやすいよなぁ。お前の好きな“あの油性ボールペン”のブルーのリフィル入るんじゃないか?」

そう。Nakasoneはブルーのインクが好きである。
あまり目が良くない事もあり、白い紙に黒いインクで書くと白黒のコントラストで目がチカチカしてショボショボするのだ。
悪魔は続ける。
「あの“黒い三連星”の必殺技みたいな名前のペンと、このペンの替え芯の規格が似てるらしいぞ?」

そんな馬鹿な。
確かにNakasoneはその辺りをググったりTwitterで検索をした事がある。
本当は知っていた。
互換性がある事に。
しかし、その現実を見てはいけない気がした。

メーカーさんに悪いやん。
「お前、既に万年筆でメーカーが推奨してない使い方してるじゃないか。」

本当にサイズ合うか分からんやん。
「机の引き出しに0.5の替え芯があるだろ?差し替えてみたらいいじゃないか。」

Nakasoneは机の中を確認した。
確かに替え芯があった。
しかも青色。
試しにNakasoneは芯を入れ替えてみた。

OH!!シンデレラフィット。

「コレでお前も必殺技が使えるかもなぁ!」
悪魔はニヤニヤしながら帰っていった。

「MULTI B-2+1」の純正の芯の書き味はニラニラしていた。
こういうのは感覚的な話になってくるので伝えるのが難しいのだけれど、紙に対して「書いてます〜!描いてますよ〜!!」感がすごかった。
「筆記する楽しさがすごい。」という感じが伝わりやすいかもしれない。
OHTO社のニードルポイントのペン先は初めて書いた時に感動したし、影もできにくいし、ペン先も見やすくて書きやすい。
いや、ホントすごいですよ。ビビりますよ。感動しますよ。

悪魔は置いておいて「MULTI B-2+1」の芯を純正から変えたのには理由がある。
「地元で純正の替え芯が手に入らなかった。」
コレです。
田舎ってこういう所が不便よな。
でも、仕方がない。
“黒い三連星”の必殺技の名前みたいなペンの替え芯は手に入れることができた。
なんだか悔しい。
ビビるくらい書きやすいけども。

素晴らしい製品なのにNakasoneの地元ではOHTO社の替え芯が入手できない。
amazonで買えばいいのかもしれないけれど、緊急で必要な時に手に入れられない。
amazonの配達も田舎ということもあり、ワンテンポ遅い。
これも仕方がない。

今日もNakasoneのペンケースの中にはOHTO社の「MULTI B-2+1」がある。
「単なるペンにお金をかけすぎだ」と言われればそれまでだ。
しかしNakasoneは思う。
「単なるペンかもしれんけど、このペンで沢山のモノゴトを考えたり、人との繋がりができるのなら選択肢の1つとして面白いと思うよ。」
と。

そんな事を思いつつNakasoneはシステム手帳を開く。
今日の天気や、帰り道に思いついた替え歌を書いたり、アイデアを練ったり、映画の話を考えたりする。
たまに手紙を書いたりもする。
「書く・綴るという事はシンプルだけど、奥が深いな。」
そんな事を考えながら明日もNakasoneはシステム手帳を開くのだろう。
明日の天気は晴れらしい。
明日も楽しいモノゴトを綴れる事を願いつつ、Nakasoneはペンケースとシステム手帳をカバンにしまうのであった。

おわり。

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