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雑学:ゴシックとは?美術シリーズ:建築編

ゴシックとは?美術シリーズ:建築編

皆さんは「ゴシック」という言葉を聞いたことがありますか?名前は知っていても、その意味を詳しく説明できる人は少ないかもしれません。今回は、建築の観点からゴシック様式を解説します。

ゴシック様式は、12世紀中頃から15世紀初めにかけて、主にヨーロッパのアルプス山脈より北で流行した美術様式です。この様式は、その名が示す通り、ゴート族(ゲルマン民族の一部族)に由来する風俗や文化の影響を受けています。ゴシックという言葉は、英語では「Gothic」と書かれ、これは「ゴート風」という意味を持ちます。つまり、ゴシック様式はゲルマン風の様式を指します。

歴史を振り返ると、ゲルマン民族は古代ローマ時代にローマに対して脅威を与えた民族であり、西ゴート族は375年頃に現在のヨーロッパ地域に移動し、そこで国家を築きました。この歴史的背景から、ゲルマン民族、特にゴート族はヨーロッパ文化の中で重要な役割を果たしています。

ゴシック様式は、ルネサンスやマネリズム、キュビスムなどと同じく、美術史の中で重要な流派の一つです。しかし、ゴシック様式が注目されるのは、その独特の建築スタイルに他なりません。細長い塔や尖塔、複雑な彫刻、ステンドグラスの美しい窓など、ゴシック建築はその壮大さと精緻なディテールで知られています。

この様式の起源を理解することで、ゴシック建築が単なる「スタイル」を超え、ある時代の文化や価値観を反映していることがわかります。ゴシック様式は、中世ヨーロッパの宗教的、社会的背景と密接に結びついており、当時の人々の世界観や美意識を表現しています。

以上がゴシック様式の簡単な紹介です。美術史の中でゴシックが果たした役割や、その美学的特徴について、さらに深く知ることは、ヨーロッパ文化への理解を深めることにもつながります。


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