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坂本龍一の追悼番組を視聴。幸福とはなにか考えた【前編】

いきなり断言しますが、YMO(イエローマジックオーケストラ)カッコイイです。姉世代の影響か、昔からよく聴いていた。

それが、昨年ユキヒロさんと教授が立て続けに亡くなり、2023年1月以降はひたすらMETAFIVEを、3月以降はYMOと坂本龍一の曲を、車でかけていた。

 ※METAFIVE(メタファイブ)とは、
  高橋幸宏、小山田圭吾、砂原良徳、TOWA TEI、
  ゴンドウトモヒコ、LEO今井 によるバンド。

一曲だけおすすめするとすれば、これかな…


余談ですが、うちの車のメーターのところに付いているランプを中華製に変えたら接触が悪かったらしく、妖しく点滅し始めてしまったことがあり。
(素人が下手に弄るとろくなことがねぇな…)と落ち込みながら夜道を運転していたところにYMOの名曲『テクノポリス』が流れ、ランプの変な点滅と相まって、超カッコイイ〜♪!!ってなった。(頭悪そうで申し訳ない)

閑話休題。

でね。没後一年ということで、NHKで教授(坂本龍一)の追悼番組があったのをご存知でしょうか。お涙頂戴みたいなのは嫌だから迷った挙げ句…結局視聴した。

感想。
・病人だし高齢だけどとにかくオシャレ
・たくさん資料があっただろうからどんなまとめ方もできただろうと予想できるが、このまとめ方は嫌ではない
・全然めでたくはないし、もっともっとやりたいこと・できることあったろうけど、でもわりと最高の最期

あと、
ユキヒロさんも少し出てきたのが嬉しかった。ユキヒロさんが亡くなったときの、〈Rydeenが悲しい曲みたいじゃないか!〉っていう教授の感想、ほんとそう。あれはただひたすら天才のカッコイイ曲よ。

先ほど〈最高の最期〉と書きました。
後世に残せるもの=東北の震災後に立ち上げた「ユースオーケストラ」の定期演奏会を、死の二日前にリモートで観ながら指でOKサインを出している教授。
病床で指揮をするように腕を動かす教授。
死の直前にも、ピアノを弾いているかのように指を動かす教授。

これを幸せと言わずしてなんと言うのだろうか。
やりきった。
成し遂げた。
と言っていいのでは。
なんか、よくできたO・ヘンリーの小説みたい。

でね。(二回目)
いったん、実際のこの教授のエピソードとは切り離して考えてほしいのだけど。
この「自身が立ち上げたオーケストラが立派に成長して演奏会が行われている様子」があまりに感動的で、旅立ちのすばらしい餞(はなむけ)になっていると思えたため、逆に以下のような思考実験をしてしまったわけ。

〈じつはまったくの無名で、なんの成功も遂げていない自称音楽家に対して、彼/彼女の死の間際に「あなたが震災後に立ち上げたジュニアオーケストラがいまこんなに成功を収めていますよ」と伝えることで、安寧な死を迎えさせる〉ことは、正しいか?
彼/彼女は幸せか?
つまりは幸福とはなにか、という話。

【後編】に続きます。


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