Kenji Kojima またの名を 小島健治

知覚認識を探求するアーチスト 視覚から音楽を取り出すデジタル・アート ニューヨーク在住…

Kenji Kojima またの名を 小島健治

知覚認識を探求するアーチスト 視覚から音楽を取り出すデジタル・アート ニューヨーク在住 LiveCodeプログラマー 世界各地のメディア・フェス等に参加 反NFTアート Binary as an Art Material https://kenjikojima.com

最近の記事

ミッキーマウスの著作権が切れたので、Suno AI で曲を作ってビデオにした。

2024年の1月1日に公開したいと思って、急いで2023年12月末に作品の概要を書きましたが、1月15日に改めて書き直しました。 作品概要アップデート AIが急速に発展して、デジタルアートの構築方法も大きく変化する時代を迎えています。しかしAIが蓄積している具象のビジュアルデータに、だいぶ古びた感覚を感じています。それとは逆に、AIが作り出した音楽をメディアアートに組み込んだところ、20世紀半ばに登場したポップアートに感じた新鮮さを、現在のアートに取り戻すことができました。

    • 気候変動と蜂の激減をテーマに、Suno AI でラップを作ってビデオにした。

      歌詞はネット世界の共通語「英語」を生成AIで作って、少し手を入れています。Suno AI だけでは音楽の完成度が低いので、曲を切り貼りして全体を7分のビデオにしました。 曲とビデオの概要 生態学的脅威により、人間、ミツバチ、その他の種が危険にさらされています。 その影響は生態系だけでなく気候変動にも波及し、生命を維持する微妙なバランスが崩れます。 私たちは生物学的崩壊と気候変動との瀬戸際にあり、地球と人間と生物の関係や価値観を、再評価する必要があります。気候変動の原因の多く

      • AI以降の創造するアーチスト

        Project "Bitwise Splitting and Merging Pixels" プロジェクト「ピクセルのビット単位の分割と融合」 プロジェクトの概要の後に、ビデオがあります。 AIが収集していないデータを作り出すこと データを収集してアートワークを作成する自然言語処理は、最も洗練されたコンピューター言語と言えるでしょう。しかし、AIを使ったステレオタイプの視覚形式の集積に、創造性はないと考えています。これまで人力でそれに近い制作も割と一般的でしたが、ファイ

        • 「バイナリによる視覚データの音楽的解釈」ポートフォリオ 2021-2022

          2021年から始めた絵画、写真、映画のデジタル・データから、音楽を取り出すプロジェクトのポートフォリオ(2021年から2作品、2022年から10作品を厳選)から、アーチスト・ステートメント、プロジェクトの概要、並びに作品画像をここに載せます。画像のクリックでビデオ作品が開きます。 アーチスト・ステートメント 2022 私は、見ることと聞くことには、関連があると考えてきました。このプ ロジェクトは、コンピューター・アートとしてそれを試みています。 COVID-19 パンデ

        ミッキーマウスの著作権が切れたので、Suno AI で曲を作ってビデオにした。

          「天使ガブリエルが伝えようとしている」 第15回トゥールーズ国際交流アート・フェスティバル 作品カタログ

          「視覚と聴覚の関連」を追求した、ビデオ・アート「天使ガブリエルが伝えようとしている」の作品概要は、2021年7月31日に書いていますから、そちらを読んでください。 画像データから音楽を取り出すビデオ・アート「天使ガブリエルが伝えようとしている」は、フランス南西部の都市トゥールーズで毎年開かれる「XXV Rencontres Internationales Traverse(第15回トゥールーズ国際交流アート・フェスティバル )」に、2022年4月6日〜30日まで参加して、高

          「天使ガブリエルが伝えようとしている」 第15回トゥールーズ国際交流アート・フェスティバル 作品カタログ

          NFTアートに違和感を持ち続けてきました / 反NFTアート「One Dollar」

          NFTアートが登場してから、どうもモヤモヤと違和感を持ち続けてきました。デジタル・アートをやってきて、最近は画像データを音楽に変換するプログラミングに、ビデオをミックスした作品を作っています。そろそろこのNFTアートの違和感にもピリオドを打ちたいと考えて、反NFTアート「One Dollar」を完成させました。ここに書いた文は、現代のアートビジネスではなく、洞窟絵画から続くアートの価値について書いています。 NFTをアートとする不信感 デジタル・アートの最大の特徴は、繰り

          NFTアートに違和感を持ち続けてきました / 反NFTアート「One Dollar」

          アルゴリズミック・アート 「See Me, Hear Me / 麦わら帽子の自画像」作品概要

          作品はバイナリ(0, 1)をアート素材にして、絵画からアルゴリズムで音楽を取り出す実験アートです(使用言語 LiveCode)。 これは2020年以降出来るだけ外出を控えるようになった、制作環境から発想しています。作品はテーマとする題材の取得から、制作完了までをコンピュータで完結させ、実空間の物質に頼らない構築をしています。 始めにテーマとする絵画を、インターネットで探します。ここでは1887年ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが描いた「麦わら帽子の自画像」を選びました。オリジ

          アルゴリズミック・アート 「See Me, Hear Me / 麦わら帽子の自画像」作品概要

          「天使ガブリエルが伝えようとしている」作品概要

          作品はバイナリ(0, 1)をアートの素材として制作した、アルゴリズミック・アートです(使用言語 LiveCode)。視覚と聴覚の関連を追求したこの作品は、15世紀フランドル派の画家ロベルト・カンピンの受胎告知の画像データを音楽に変換、その工程をビデオにしています。また北方ルネサンスの油彩を使った当時の新技術が、大きくその後の絵画史を作った歴史に重ねて、バイナリという新しいアートマテリアルの、未来を切り開く力を探っています。 画像をクリックするとYouTubeビデオが開きます

          「天使ガブリエルが伝えようとしている」作品概要

          アルゴリズミック・アート「伊勢物語・第九段・八橋」作品概要

          作品概要を書くのは、どこかのコンペに出したりすることが多いのだけれど、ほとんど国際メディア・フェスティバルに出しているので、なかなか日本語で書くチャンスがありません。勿論日本語で書いたほうが本当の処、隅々まで思考が及びます。とは言っても、年に1度くらいは日本語で書くチャンスもあって、先日応募できそうな日本のコンペがあったので、書いてみました。日本語で考える、アート史とも複雑に絡み合った内容を600字の制約で書くのはちょっときつい。 画像をクリックするとYouTubeビデオに

          アルゴリズミック・アート「伊勢物語・第九段・八橋」作品概要

          バイナリーはアートマテリアルである 5   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          「20世紀初めロシアの作曲家スクリャービン」に関して書いています。「ロシア」「ウクライナ」に関する記述は一切ありません。 これはドラフトです。 最終稿は http://kenjikojima.com/BinaryAsArt/ 作品コンセプト「テクノ共感覚(Techno Synesthesia)」 ここまで技術的な面を書いて来ました。技術は作品コンセプトを支えるためのものですから、コンセプトの面から少し書いて終わりとします。 「テクノ・シナステージア(テクノ共感覚)

          バイナリーはアートマテリアルである 5   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          バイナリーはアートマテリアルである 4   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          これはドラフトです。 最終稿は http://kenjikojima.com/BinaryAsArt/ ビデオ画像から音楽を取り出す「Techno Synesthesia」 ビデオは静止したフレーム画像の連続で動きを表現しますから、短い映像時間でも膨大な量のデータを用いています。RGB Musicのように1フレームのピクセルを左から右下まで読み込んでは、1つの短いビデオでも何百時間どころか何ヶ月という、音楽の長さになってしまうでしょう。プロジェクトはそのための、時間軸か

          バイナリーはアートマテリアルである 4   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          バイナリーはアートマテリアルである 3   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          これはドラフトです。 最終稿は http://kenjikojima.com/BinaryAsArt/ 画像を暗号モザイクに 音楽鍵で元の画像に「CipherArt」: 2進数の1桁ごとに真偽を演算するこの方法が、バイナリーを「0,1」とイメージしている人には、最もアートマテリアルのように見えるかもしれません。 人間の感覚は外界に取り巻く情報を、感覚器官の機能によって分割して現実世界として把握しています。典型的な2つの情報として視覚と聴覚があり、 その他一般的に皮膚感覚

          バイナリーはアートマテリアルである 3   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          バイナリーはアートマテリアルである 2   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          これはドラフトです。 最終稿は http://kenjikojima.com/BinaryAsArt/ 画像のピクセル・データを音楽に変換「RGB Music」: 「RGB Music」は、2007年に私自身が開発したコンピュータ・アプリケーション「RGB MusicLab」から作られます。アプリケーション「RGB MusicLab」は、ピクセルの3つの色彩値(Blue, Green, Red)0から255を、画像の左上から横に右下まで読み込んで、12音階の音符に自動

          バイナリーはアートマテリアルである 2   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          バイナリーはアートマテリアルである 1   (画像から音楽を作るひとつの方法)

          これはドラフトです。 最終稿は http://kenjikojima.com/BinaryAsArt/ バイナリー (binary) は、コンピュータが直接的に処理できる 上の図の数字のような「0」と「1」だけの2進数表記のことです。 目次: ・概要 ・画像のピクセル・データを音楽に変換「RGB Music」 ・画像を暗号モザイクに 音楽鍵で元の画像に「CipherArt」 ・ビデオ画像から音楽を取り出す「Techno Synesthesia」 ・作品コンセプト

          バイナリーはアートマテリアルである 1   (画像から音楽を作るひとつの方法)