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機能とデザイン性で際立つ新潟の縄文土器

例年にない日本海側地域の大雪、
寒さや雪搔きなどのニュースを聞く都度に、
新潟県立歴史博物館で再現されていた〝雪国の暮らし〟を思い浮かべています。


縄文土器の蓋

新潟の縄文土器と言えば炎をイメージする「火焔型土器」が真っ先に思い浮かびますが、「土製の蓋」のある特徴的な土器も記憶に残ります。

以前の新潟旅でも紹介した馬高縄文館に展示されていた縄文土器の蓋は、甕型の土器とお揃いの蓋がセットになっています。

煮炊きした土器の中身が冷めないようにと、厳しい気候であったからこそ生まれた機能的な土器であるように思われます。

「三十稲場式土器」と出土した遺跡から命名されたこの土器は、甕形の土器に刺突(ヘラなどで刺して付けた)文様が施され、上部には橋状把手きょうじょうとってと言われる把手が付き、それと対になる蓋を作るという特徴があります。

蓋を見てみると、中央から少しずらした場所に巻貝の様なつまみが付けられ、つまみの背後から繋がった2重の隆起した縄文は、無紋の部分を囲み、平たい蓋に表情を作っているという凝りようです。


こちらの蓋は両脇につまみを作り、中央に刺突文のラインを入れたシンプルデザイン。

「土製の蓋」はこの新潟地方独自のデザインのようですが、恐らくこの時代には、他の地域においても木製などの蓋が存在していたのかもしれませんね。

それにしても、機能的で粋なデザイン!
優秀なプロダクトデザイナーがいたようです。


お読みくださり有難うございました☆彡


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