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「本屋」の存在

書店が各地で閉店に追い込まれている。
いまさらの話題かもしれないけど、本好きの僕には深刻な問題です。
本はネットで購入するものー
そんな消費者の購買意識が定着しているのも原因だが、本屋の閉店が進む状況をみて、どこか寂しさが残ってしまう。
 
ところで「本屋の存在、役割」とはなんだろう?
街にある家族経営のこじんまりした本屋があったとする。
そこへ大型書店チェーンが出店してきたら、その大型店は地元住人から「悪役」のレッテルが貼られる。
(そう想像するのは僕だけかもしれない)
ただ、それは最初だけで実際はその大型店に立ち寄るのだから、人の移り気なこころは困ったものだ。
実は、そういう人は、その大型店にも通わなくなる。
ネットの存在がわかると、「あーネットは便利だ―」となるだろう。
 
大型店は膨大な資本力を売り物に、小さな書店を圧倒させる。
どの業界でも商売は「仁義なき戦い」が繰り広げられる。
コンビニの横にコンビニが出来るとか…
そこに「大には大の強さと小には大にはない粘り強さ」が存在していたら状況はどうなるだろうか?
戦国時代の徳川と真田の対決のように。
 
要はお客にとって「なくてはならない存在であるかどうか?」が勝敗に大きく関与する。
その勝敗を分けるものは何か?
オーナーのオリジナリティ(個性)か?書籍の品揃えか?
これらは大型店では演出は難しい。
わかりやすく言うと店長は好きなことが出来ないのだ。
小さなお店は自分がオーナーなので上からとやかく言われることがないので好き勝手に出来る、だからお客には面白い演出が可能になる。
田舎の小さな本屋に行くと熟女のアダルトコミックのコーナーが存在したりする。
「いまどき誰が買うの?」って思うが、年配層に圧倒的な(密かな)指示が存在するから
面白い。なるほど、わかるような気がする。
小さなスーパーのレジまわりにアジフライとかおはぎがあったりする…どこか似てるか?
 
ところで「面白い本」とはどんな本とはなんだろう?
それはどのコーナーに置いていいかわからない、得体がつかめない本かもしれない。
お客からの非難を承知の上でヘイト本か?
非難(クレーム)を上手にかいくぐるとそこにお客との信頼関係が誕生する可能性もある。
チャンスはピンチの時にしか来ない。
 
また「本屋の存在価値」とは、お目当ての本を探すときに、思いもしなかった本と出会うことかもしれない。そこで本屋の店員と会話が出来、十分な知識と情報を得られれば、またそこを訪れる。入口から入り、迷路のように徘徊し、お目当ての本以外のネタも仕入れることが体験できる空間は本屋しかない。
新聞広告の書籍紹介コーナーにも同じことが言える。
本屋のオーナー、店員は本のエキスパートであればあるほど通ってみたい。
なんだろう、子供から大人まで不思議体験できる空間、それが「本屋」だと思う。

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