メッセージ


ハル
君が好き
君の纏う空気はとても柔らかで安心してしまう
君はおっちょこちょいで失敗することもあるけれど
微笑ましくてつい、許してしまう
何か新しいことを始めるのも得意だよね
でも、風の中の君はどこかうつろげに感じる
存在が希薄になっていく
そんなはずないのにね
君を守りたいよ

ナツ
君が好き
君の笑った顔が好き
君はまわりを引っ張っていく力がすごいよね
こっちも自信が溢れてくるんだ
もちろんケンカをすることもあるけれど
それは君といると素直になれるからなんだ
肌が空気にたくさん触れるからかな
たまに
やり過ぎてまわりに迷惑をかけたと言って
落ち込んでいるよね
そんなことは気にしないでほしい
それ以上のものをみんな君からもらっているんだ
落ち込んでいるときは君に笑顔を届けるよ

アキ
君が好き
落ち着いていてこっちまで気持ちが静まる
君は何でも知っているよね
でもそのことをちっとも鼻にかけない
たんたんと物事を教えてくれる
何もせずとも君と過ごす時間は飽きない
こっちは景色を眺めていて
君は隣で本を読んでいる
そんな他愛ない時間が愛おしい
だから君が時折見せる陰は心配だ
きっと何でも知っているから先のことまでわかってしまうのだろう
待っていてとは言わない
君にふさわしいよう追いついてみせるから
君の隣を歩きたい

フユ
君が好き
君の振る舞いは優雅だ
清流が山間を流れるように
こっちの気持ちまで澄んでくる
振る舞いだけではない
君の声もまわりを引きつける
君の声は空気の中
ぴんっと通った一本の糸のように相手へ届く
そして何より優しい
まわりに声をかけて
各々が厳しい時期を乗り越えられるよう準備の時間をくれる
まわりを慈しんでくれる
でも、君は君が嫌いだと言う
まわりに冷たい態度をとってしまう
傷つけてしまうと
こっちが否定しても君は頑固だから自分の考えを中々変えないだろう
だから君を抱きしめるんだ
君が耳を傾けてくれるまでずっと抱きしめるんだ

春夏秋冬
季節は移りかわる
移りかわるけどそれはスイッチを押すような
一瞬の移行ではないと思う

一つの季節が舞台に上がっているときは
次の季節が同じ舞台で準備を進めているはずだ
目立たぬところでゆっくりで
主役を見守りながら寄り添っている

ハルへ
君を守りたい ナツより

ナツへ
君に笑顔を届けるよ アキより

アキへ
君の隣を歩きたい フユより

フユへ
君を抱きしめるよ ハルより

夏、秋、冬、春
それぞれのメッセージ

どうか届いて


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