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今の日本に起きていること

また、’史上最強’の台風が去った。メディアは翌日から再び熱中症注意を伝える。人々が身構えるように不安に訴えるかのようだ。情報の流通に変化が起き、もはや旧メディアの伝える事は不思議な感覚になり、聞き流すか見なくなる。台風はそんなに大変だったでしょうか?新聞、ラジオ、テレビという旧メディアにより、大衆は結果不安や恐怖を煽られた。権威(学歴など)への信仰がそれは信仰だったというふうに気がつくタイミングになり、内的自己をしっかり持っていないと、外部からの情報により肩透かしを喰らうといったような状態になってしまう。

‘妖怪の孫’を見て、ここ30年の日本という国はずっと逆のことをして来たのではないかという仮説を聞き考えさせられた。メディアをコントロールして宗教団体(統一教会)を保護しての票集めからの結果、ネット情報から作られた銃を使った元首相の襲撃、殺害。

 国は大企業に税制優遇や特別減税を行い続け格差を広げ、結果的に生活保護者を蔑ろにし生活保護を受けづらくした。更にはトーヨコキッズという存在を生み出し新宿再開発エリアの横にスラム街を生み、ディストピアを形成。

 これから大企業は成果主義の終焉を迎える。統一教会問題は解散総選挙の繰り返しで疑惑を踏み潰し’ローンオフェンダー’を生んだ。公安警察では制御できずに結果襲撃を生んだように。更に収入格差は広がり治安の悪さ(新たなトーヨコ、闇バイト含む)は点と線が繋がっている。

 極端な成果主義で企業内で反則が増え、パワハラ・モラハラを始め倫理が崩壊(ビッグモーター)。ガバナンス(統治)が効かなくなり、コンプライアンス(法令遵守)がおかしくなった。

 今、我々の中で’能力主義’が嫌われている。(例えば品川駅での大量の労働者に向けて看板広告を使い勝ち組が出演するNewsPicksが’今日の仕事は楽しみですか’と発信し炎上する。

 成果主義は経済成長のブレーキになった。トーヨコキッズは昔の日本には無かった現象。もう日本はよく頑張ったと反省し、経済成長ではなく福祉国家を目指す方向に意識が向かう。

 物価安の上、水資源の豊富な日本への移民が増える。日本人の中で気がついた人から海外に移住したり海外での仕事に向かう。約30年前のオランダのカレル・ヴァン・ウォルフレンは’日本の知識人へ’や、’人間を幸福にしない日本というシステム’の中でアカウンタヴィリティー(説明責任)という言葉を用いて客観視してくれていたが、官僚や日本政府は素直な姿勢を持たず問題提起を蔑ろにしたと言えるだろう。自民党は上記のような動きで機能不全となり、八方美人で信念のない首相に至る。

 結局国家的に楽しそうなのはイタリア文化がいいモデルなのかなと思う。日本は相変わらず’働き過ぎ、頑張り過ぎだな’という空気を感じる。頑張るという言葉がない国も海外には多い。急ぐという言葉も然り。

 戦後日本に吹いた追い風で高度経済成長をしたが、元々の日本人の良さである所の勤勉さが裏目にでた形で30年世界二位だったというプライドも捨てられず、この失われた30年と東日本大震災後以降、政治と大企業の癒着に拍車がかかり、結果腐敗し、様々な倫理崩壊がsnsにより表面化している。やりたいことを見つけガムシャラに楽しんでいる人を頑張っている、急いでいる、と捉えてしまい、’あなたも頑張りなさい’と教育してしまった昭和の伝説は拭えない。

 マイケル・サンデル’実力も運のうち’という本が売れているという。分断や軋轢を生む能力主義についてどう考えるかという課題をハーバード大マイケル・サンデル教授が突きつけてくる。

 日本は震災以降、次の3つの代表的事例で倫理的な戦争状態に入っているように見える。

1.統一教会
政治家の’投票さえして貰えば統一教会も良いのだ’という倫理崩壊の現実が剥き出しになった。

2.ジャニーズ事務所
幼児虐待の隠蔽、性加害をした故ジャニー喜多川氏の行動がネットの潮流と共に世の中に表面化。テレビ局・マスコミの忖度から深い隠蔽体質があきらかになり、遂に国連から幼児虐待の人権問題として指摘され取り上げられるにまで至った倫理の崩壊。

3.ビッグモーター
’売り上げさえ上がれば良いのだ’の成果主義によるパワハラ・モラハラ、企業同士の癒着、働き方、企業の倫理崩壊。日本全体が成果主義で疲弊し、おかしくなり苦しくなる事を目の当たりにしている。そんなに結果を出さなくても、結果にこだわらなくても良いことに気がつき始めた。

この3つは一つの線になり、昭和・平成を駆け抜けた。その結果、令和で表面化している。当時の’エリート’と呼ばれてきた層は謙虚に受け止めなければいけない。機会の平等を超え自分だけで身を立てたわけではなく、自分を認めてくれる環境にいる幸運のおかげだ、と認めることだ(例えば納税額日本一になった斎藤一人さんも’ツイテル’を口癖としていることと重なる)幸運に感謝する姿勢をエリート層は忘れてはならない。

 また、それ以外の大多数は自身がいわゆる’エリート’ではないのだとしたら、ならばとことん自身を尊重し、内側を見つめ、何を恐れ何に希望を持つか、という判断力を上げ、どんな混乱が来ようが自分を生かす、’我使役する’という視点を忘れずに行く。そして個々で判断する。
そうすればこれからくる混乱の中でも不安は消え、希望が見えてくる。

 あなたは自分の中に答えを見つけ、自分を活かしているだろうか。

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