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保険証から性別欄を削除しました。

保険証の性別欄を裏面記載にした話

財団法人の退職にともない社会保険から、国民健康保険に切り替えました。

これを機に、性別欄の表記を表から削除しました。

これにも実はひと悶着あり・・・・。

平成24年に厚労省から出されている通知に基づいて申請したのですが、当初の窓口では「診断書か家庭裁判所の審判結果がないとできない」と断られました。

ただし、他区では「届出」だけでよく、また居住地のWebサイトでもそのように記載されています。窓口委託を受けているフジフィルムさんでは分からないようで、上長へお伺いをしに行くも、やはり同じ回答。この日は性別表記がある保険証が発行されました。

その後、どうにもおかしいと他市区町村の状態を調べていると、やはり平成24年の国民健康保険課長通知の「しかしながら、被保険者から被保険者証の表面に戸籍上の性別を記載してほしくない旨の申し出があり、やむを得ない理由があると保険者が判断した場合」を主にして対応しているところばかり。江戸川区に至っては「届出書」をWeb公開している。

そんなもやもやさを抱えたまま・・・2日後に区役所から電話があり「全面的に窓口対応が間違っていた」と謝罪を受けました。

そもそも窓口が把握していない

これは単に予算削減によって「分からない委託業者」が配置されているということだけでなく、私の前に申請に行った幾人かの人が断られているかもしれないということを示唆するものでもありました。行政で働いている人が、担当している制度を知っているわけではないという絶望的な事実です。

窓口の第三者委託も予算削減のためには大切かもしれませんが、行政の仕事は一つの対応を間違えるだけで、その人に取っては命を絶つほどの悔しさや辛さを受ける仕事である事は認識してほしいと思います。あとで謝ればいいというものではない。

効率化だけでなく、実はちょっと暇なくらいが行政にとって良い仕事ができる素地なんじゃないかなと思います。ともあれ、私の健康保険証の表からは性別欄がなくなりました。これ、マイナンバーカードに一体化されたらどうなるんだろう。

現場から現代社会を思考する/コミュニティソーシャルワーカー(社会福祉士|精神保健福祉士)/地域の組織づくりや再生が生業/実践地域:東京-岐阜/領域:地方自治|政治|若者|子ども|虐待|地域福祉|生活困窮|学校|LGBTQ