短歌「夜タバコ」

蒸す夏に煙を吐けど灰色の煙は言わぬ、慈悲の言葉を
涙ぬぐい煙吐く夜は「ひとりでと……」言えどいる僕に似ている”何か”
紅い目は焚火の煙を吸ったから、目が傷んだと君が言う夏
あの星にとどけと紫煙をまた吐けど、汚れ、湿りし、雲が吸う夜
あまたるき、ウィンストンを吐き願う、君に届いて、泣きたい心

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