かずさ kazusa

My art works→ https://abkzsokm.wixsite.com/…

かずさ kazusa

My art works→ https://abkzsokm.wixsite.com/abekazusa ・碗琴道/パフォーマンス ・日の出湧介/お子愛育て日記→2022年はお休み ・さよならセレモニー/ギター弾き語り ©2020 kazusa

マガジン

  • 記憶仕様のないまだ見ぬ未来は

    忘れたいことがある。想起するたび記憶は強化され、忘れることが出来ない。忘れたいほどのその記憶のひとつひとつ、蓄積された過去から移りゆく現在、揺らぐものを想起するたび、きっと私はそれを忘れたくない。記憶仕様のないまだ見ぬ未来は、忘れることができない。

  • 甘い水

    著者:かずさ、RyoNakashinski かずさ→Ryo交互に続きを書いていくリレー小説 更新頻度は適当

  • さよならセレモニー

    さよならの為のセレモニー 2020年5月5日16時半開催。来年もまださよならできてなかったら、来年も同じ日時にやります。

ストア

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記事一覧

5/4ト書き

女は寝袋に入り、積み上げられた荷物の隙間にいる。片付く気がしない引っ越しの準備を進めている部屋の、横になるのもやっとの隙間で、壁際の荷物に斜めにもたれ掛かり、下…

かずさ kazusa
14時間前

5/2ト書き

女は一人踊っている。ビルの8階にあるそのクラブは入り口で靴を脱いで上がる。照明を落とした店内はミラーボールがゆっくりと回転し、数人の男性客(おそらく常連と思われる…

5/1ト書き

女は喫煙所で一人たばこを吸っている。裸足にサンダルと言う適当な格好で伊勢佐木モールのドトールで本を読んでいた。その前に丁寧に珈琲を淹れてくれる喫茶店で同じ短編集…

tele-遠くへ

眠れないのではなくただ寝ていないだけなのである。ギシギシとうるさいベッドの上でうつ伏せになり布団の上に敷いた毛布の柔らかさに体を預けたまま不毛な時間が過ぎてゆく…

5

4/30ト書き

女は左足甲の上にスケートボードを縦に落とし、うっかり怪我をした。その足で夜運動をしに行くことは躊躇われたがキャンセルの時間はとうに過ぎて昼寝から目を覚まし、考え…

2

4/29ト書き

女は膝にクッションテーブルを敷きその上にノートパソコンを広げている。座っている一人がけソファに腰掛け、シーシャを吸っている。手に持っている吸い口の部分を店員が「…

4/28ト書き

女は二階に上がるとすぐに裸になり(白いシャツ、ズボン、エプロンを脱ぎ、ブラジャー、ショーツを脱ぐ)吸いさしのまま放置していた煙草に火をつける。灰皿が置かれている…

1

人の尊厳
他人の尊厳
拒絶
削除


笑う声
元気そうでよかった
安心しました

1

一人分

帰りに町中華に入った。金曜日の夜、店内は混雑していたがカウンターに座ることができ、生ビールと餃子、半チャーハンを頼んだ。テーブル席では男性グループがやかましく下…

2

不安過去障害

書けども書けども過去である。追いつくことは永遠にできないそれを追っているだけで時々虚しくなる。それでもただ書くことを今はしなければ私にできることが何もない。スタ…

6

一人でもできることをやってみた

これまでも大抵のことは一人でやってきた。むしろ二人でやるという経験があまりにもないから憧れてしまっている節がある。だけど一人でだって十分楽しかったではないか、一…

1

4/24ト書き

カウンターのすみ、一人用の席に案内された女はタッチパネルでビール、チョレギサラダ、ハラミとカルビを注文し、背後にある浄水器からプラカップに水を汲んで席にもどる。…

2024年4月24日15時代のト書き

女がいる。女はソファのすみに座っている。背もたれにあるクッションにややもたれ掛かり、左手にシーシャの吸い口を手にしている。 右膝が上になる格好で足を組み、定期的…

りかこ文法による他人事化その③

りかこは「可哀想な自分」を友達に発見してもらい、慰めてもらいたいがためにTwitterをやめることができない。毎日ネガティブを発進しては誰かがリプをくれたり、DMを送っ…

りかこ文法による他人事化②

どうしたんだろう むりやり好きになろうとしたり、好きを消そうとしたり、やりすぎたのか、よく解んなくなってきた、とりかこは思う。 ただ寂しいだけと言われればそう思…

りかこ文法による他人事化

ここ数日、りかこは何もしていない。 いや、何もということはない。水彩画を書いたり、ベッドを作ったり、窓辺にラップトップを置ける台を作ったりした。でも何もしていな…

2
5/4ト書き

5/4ト書き

女は寝袋に入り、積み上げられた荷物の隙間にいる。片付く気がしない引っ越しの準備を進めている部屋の、横になるのもやっとの隙間で、壁際の荷物に斜めにもたれ掛かり、下半身を寝袋にいれた状態で冷たい缶コーヒーを飲んでいる。昨日不意にして踏んだ棘が左足の親指に刺さったままとなっていて痛む。寝袋は灰色をしたナイロン性の安物だが、その暖かさに女は安心することができる。この先何が必要で那覇にが不要となることが予測

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5/2ト書き

5/2ト書き

女は一人踊っている。ビルの8階にあるそのクラブは入り口で靴を脱いで上がる。照明を落とした店内はミラーボールがゆっくりと回転し、数人の男性客(おそらく常連と思われる)が揺れている。女はドリンクを頼むと隅の窓際にたばことライター、ジントニックの入ったプラカップ、スマートフォンを持っていき、静かに体を揺らす。知り合いもおらず居心地の悪さを誤魔化すかのように時々スマートフォンを手に取り特に通知のない画面を

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5/1ト書き

5/1ト書き

女は喫煙所で一人たばこを吸っている。裸足にサンダルと言う適当な格好で伊勢佐木モールのドトールで本を読んでいた。その前に丁寧に珈琲を淹れてくれる喫茶店で同じ短編集から一編読み、その前にはラーメン屋で麻婆豆腐つけ麺と餃子をたべ、青リンゴサワーを飲んだ。
煙草を吸いながら部屋にかえりたくない、と女は考えている。そとはまだ雨が激しく降っているだろうか。飲み干したカフェオレが待つ席に戻り、水をのみほすと鞄に

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tele-遠くへ

tele-遠くへ

眠れないのではなくただ寝ていないだけなのである。ギシギシとうるさいベッドの上でうつ伏せになり布団の上に敷いた毛布の柔らかさに体を預けたまま不毛な時間が過ぎてゆく。背中の冷たさはどうすることもできない、と言われた日から温めることができない。暖かい体を寄せ合うことでしかもうどうすることもできない。体調が良くないと言えば年齢のせいだろうと言われる気がする。そうなんだろう。朝が来たら階段広場に腰かけて缶コ

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4/30ト書き

4/30ト書き

女は左足甲の上にスケートボードを縦に落とし、うっかり怪我をした。その足で夜運動をしに行くことは躊躇われたがキャンセルの時間はとうに過ぎて昼寝から目を覚まし、考える間もなく家をでる。左足を気にしながらも体をうごかすことは気持ちがいい。たっぷりとかいた汗をシャワーで流し帰りに一杯飲みに行く。
こんな悠長なことをしていられる財政ではないことを女は自覚している。女はハイボールをチョリソーをつまみに飲みなが

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4/29ト書き

4/29ト書き

女は膝にクッションテーブルを敷きその上にノートパソコンを広げている。座っている一人がけソファに腰掛け、シーシャを吸っている。手に持っている吸い口の部分を店員が「シャー」と呼んでいることから、この部分が「シャー」というのだという事を今知ったところだ。右側にはカウンター席があり、常連客が店員と楽しげに会話している。
女は先週もこの店に来た。先週は友人と二人、夜中の10時を過ぎてから閉店まで滞在していた

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4/28ト書き

4/28ト書き

女は二階に上がるとすぐに裸になり(白いシャツ、ズボン、エプロンを脱ぎ、ブラジャー、ショーツを脱ぐ)吸いさしのまま放置していた煙草に火をつける。灰皿が置かれている台の上、その下の床には灰が散らばっている。頭上には洗濯物が干されていて、時々女の頭に触れる。女は煙草を吸い終わり火を消すと隣の部屋に移動し、ベッドの上に置かれている畳まれた洗濯物、チョコレート菓子の袋、領収書などを隅に寄せ、ほんのわずかな隙

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人の尊厳
他人の尊厳
拒絶
削除


笑う声
元気そうでよかった
安心しました

一人分

一人分

帰りに町中華に入った。金曜日の夜、店内は混雑していたがカウンターに座ることができ、生ビールと餃子、半チャーハンを頼んだ。テーブル席では男性グループがやかましく下品な話をしていて、その都度女店主が私に、ごめんね、という目配せをする。会計のときに、中華なべを振りながら女店主はごめんね、また来てね、と声をかけてくれた。些細なやり取りが今日の最後の記憶となる。
毎日、何をしているんだろうか。一人でほっつき

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不安過去障害

不安過去障害

書けども書けども過去である。追いつくことは永遠にできないそれを追っているだけで時々虚しくなる。それでもただ書くことを今はしなければ私にできることが何もない。スタジオの向かいの階段広場に腰掛けて、上段の広い面積を有する場所ではホームレスのおじさんが一人で喋っている、のを聞きながら、少し肌寒いと感じ、ながら、膝の上にノートパソコンを広げてこれを書いている。鳩が足元によってくる。鳩だけは今だ、という感じ

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一人でもできることをやってみた

一人でもできることをやってみた

これまでも大抵のことは一人でやってきた。むしろ二人でやるという経験があまりにもないから憧れてしまっている節がある。だけど一人でだって十分楽しかったではないか、一人花火、一人遊園地、一人動物園。
これまでやったことがない「一人〇〇」を今日はやってみよう。二人でなくたって楽しいことを。そう思ってまずシーシャに行った。いつも通っている FEEL CYCLE横浜店のすぐ隣にあるシーシャバーで3時間ほどまっ

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4/24ト書き

4/24ト書き

カウンターのすみ、一人用の席に案内された女はタッチパネルでビール、チョレギサラダ、ハラミとカルビを注文し、背後にある浄水器からプラカップに水を汲んで席にもどる。
店員がビールを運び、続いてハラミの皿とカルビの皿、チョレギサラダが運ばれる。
網にハラミをを三切れ並べ、チョレギサラダをたべる。ビールを飲む。肉が焼けるまでにチョレギサラダを食べきる。カルビが先に焼け、小皿に取って食べる。ビールを飲む。

2024年4月24日15時代のト書き

2024年4月24日15時代のト書き

女がいる。女はソファのすみに座っている。背もたれにあるクッションにややもたれ掛かり、左手にシーシャの吸い口を手にしている。
右膝が上になる格好で足を組み、定期的に身体を起こし、吸い口に顔を引き寄せてシーシャを吸う。
小さな円形のテーブルの上には飲みかけのアイスコーヒー、銀色の典型的なタイプの灰皿(吸い殻が一本)、小さな紙コップ(ビニールのごみが入っている)、煙草(アメスピ1ミリミント)の上にライタ

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りかこ文法による他人事化その③

りかこ文法による他人事化その③

りかこは「可哀想な自分」を友達に発見してもらい、慰めてもらいたいがためにTwitterをやめることができない。毎日ネガティブを発進しては誰かがリプをくれたり、DMを送って心配してくれるから、それが社会とのつながりで、会社では弱いところを見せたら負けだから、必要不可欠であると思っている。世界に生きているけどほとんど世界関係ないから、と思って生きていても、インターネットは容赦無く遠いところの知らない世

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りかこ文法による他人事化②

りかこ文法による他人事化②

どうしたんだろう

むりやり好きになろうとしたり、好きを消そうとしたり、やりすぎたのか、よく解んなくなってきた、とりかこは思う。
ただ寂しいだけと言われればそう思うし、本当に好きなのかと聞かれたら、好きの意味がよくわかんない。
動物を飼えばきっと寂しくないだろうし、でも好きな人がそばにいたら幸福だろうし、幸せを妄想するだけでいつも実現はしなくて、たいてい3ヶ月で相手はいなくなる。重い。何度言われた

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りかこ文法による他人事化

りかこ文法による他人事化

ここ数日、りかこは何もしていない。
いや、何もということはない。水彩画を書いたり、ベッドを作ったり、窓辺にラップトップを置ける台を作ったりした。でも何もしていない時間がほとんどで、早く寝ればいいのに無駄に煙草を燃やして起きている。
10月からあっという間に今日になり、気がつけばもう11月も終わりそうだ。
ひとつひとつ、丁寧にやらなければと思っているのに、いつも行き当たりばったりになってしまうのは、

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