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おばけ

しばらく前から、私のデスク上に住んでいるおばけ。
かわいいと思いながら、時々撫でている。

が、冷たい。
それは、セラミック製なのだから当たり前。
うちにある古いIKEAの磁器の食器と、どちらが丈夫か知らないが、冷たいものだと思う。

最近は自分の手も、あまり温かくなかったりする。
なので、あまり気にしていない。
が、冷たい。

温かかったら?
と思うが、それも何か違うだろう。
熱かったら?
それはもっと違うだろう。
消去法により、冷たくて丁度良いということか、とよく思う。

おばけの背後のポストカードを、昨日、DIC川村記念美術館で買ったものに替えた。エルズワース・ケリー「ブラック・カーヴ」。常設エリアで展示されていて、何となく気に入った絵。

おばけの背景に合うよう選んだものではない。
が、購入時、おばけの背景になることは想像した。
おばけは既に友だちだったのか。

おばけを冷たいと書いている私も、温かい人でも熱い人でもない。体温くらいはあるし、優しく振る舞うことの大切さは知っているが、自分を優しい人だと思ったことはない。

自閉スペクトラム症ASDの影響でもあるだろうが、かなり意識的に気にしていないと、他人のことに無関心だったりする。そんな人を、優しいとか温かいとか言わないだろう。

冷たいおばけは、私と似た者同士だったのか。

ポストカードの前にあるハートは偶々。
昨日のワークショップからの思いつき試作で、私の愛情表現ではない。
そもそも、好きという感覚はあっても、ヒトらしい愛は理解していない。

ハートは、ポストカードの扇形とも、あまり違和感がない。なので、今はとりあえず置いてある。OA用紙の質感や白色度に違和感はあるので、長く置いておく気はない。

いろいろとよくわからないが…
どうやらおばけは、そんな私の大切な冷たい友だち。

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