東京都写真美術館・ggg
今日は一人での平日休み。
昨日、友人が止めてくれたので、休館日の東京大学総合研究博物館には行かなかった。ギンザ・グラフィック・ギャラリーとセットで、少し遠いが、帰宅予定時間に間に合うよう出発できたなら行くつもりだった。
行ったのは、東京都写真美術館とggg。
朝はあまり早く出られなかったので、あまり時間はなかった。しかも、本郷よりも恵比寿の方が遠い。道に迷ったりしなかったことと、抜歯痕の口内炎のために食事時間を取らなかったことで、見たいところは間に合った感じだった。
何か食べた後は痛くなる。家なら歯磨きすれば良いことだが、外では不便。ゼリー飲料で空腹を誤魔化しながら外出してきた。
初めての東京都写真美術館で見たのは、「岩合光昭写真展 PANTANAL 清流がつむぐ動物たちの大湿原」・「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」。今日、見られる展示、両方を楽しんだ。
岩合というお名前から私が連想するのはネコ。展覧会には行ったことがないが、ネコの写真家さんだったかな、そういう専門でもなかったような、と思っていた。ネコもたくさん撮るようだが、動物写真家さんのようで、展覧会には南米の湿原での動物写真がたくさんだった。
作品リストをもらい忘れたが、120枚くらいの大きな写真が飾られていた。さすがにジャガーが実物大ということはないが、その小さなサルは実物大じゃないかと思ったりする大画面。上の写真は展示室の外。
水から出てきたカピバラと水紋と緑の写真が美しかった。他にも、たくさんのカピバラの写真があった。頭に鳥が乗っていたり、鼻先に乗ろうとしている鳥も写っていたり。
ジャガーの狩りを見たいと思っていたが、カピバラが素早い動きで逃げている、というような文章も展示されていたので、結果論的に多かったということかと思ったりもした。カピバラがジャガーの気配を察し、俊敏にジャンプしている瞬間も写されていた。
ジャガーの狩りは、カピバラではなく、パラグアイカイマンを見たようだった。その大きなワニを仕留める狩りの様子も展示されていた。
私が行ったことのない、きっと行くことのない土地の、生き生きとした動物の様子は楽しかった。
偶然、撮れるようなタイミングもあるのだろうが、動物写真を撮るためには、ひたすらじっと待つ根気も必要なものと聞く。そんな手間をかけた遠くの光景が、日本で見られる大きな写真になり、たくさんここにある、ということにすごさを感じた。
前衛写真は、自然の中のカラフルな動物写真とは全く違う雰囲気だったが、ヒトが作る面白いデザインの写真で楽しかった。
メインビジュアルの「風」の次の写真は、素敵でも撮影不可。入口からずっと撮影可の写真が続いていたところへ、油断するタイミング。スタッフに止められたのは私だけではなかった。
撮影はOKなのだが、個人蔵を含む、どこかから借りた写真は撮影不可。自分で、タイトルなどが記載されたキャプションボードを見て判断する。
ミュージアムショップに立ち寄る余裕はなかった。初めて行く美術館だったので、少し残念。
gggに行ったのも初めてだろうか。2回目のような気もするが、何を見たものか記憶にない。今日は「佐藤卓TSDO展<in LIFE>」を楽しんだ。
1階はデザインの解剖展で見たと思われる物もあったが、巨大な牛乳パックの底など、楽しい空間になっていた。
地下1階では、会社として手掛けたいろいろな作品が展示されていた。
いろいろな商品、展覧会の様子の総覧という感じだった。
自分が使った記憶のある、折りたたみの白い携帯電話も展示されていた。
子どもが気に入った色が売り切れていた「デザインあ展」のバッジも、おそらく全色展示されていた。どの色が欲しかったのか、結局何色を買ったのか忘れているが。
笑いそうになりながら一人で楽しんだ、「風景の科学展」の様子も展示されていた。同日だったか、直後に行った友人も楽しんだ様子だった展覧会。
いつ行われていたのかも知らない、21_21の展示の様子もあり、行ってみたかったと思った。
2階での動画はたくさんは見られなかったが、チラチラと見ながら、展示で気になった本を読んだ。
いろいろな過去の展覧会カタログも、見られるようになっていた。
「TSDO WORK WALK in GINZA」は松屋銀座の地下通路を帰りがけに通った。
歩道の「ギンザのノハラ」には、ホタルブクロがいくつも咲いていた。あまり植栽として見かけないように思うのだが。野の花を意図的に植えたもののようで、何となく目を引いた。写真は撮っていないが、何だか印象的だった。
gggで見た、「ハレ」と「ケ」の話に繋がるような繋がらないような…
ハレの気分で歩いている人の多い、ハレの場所のように思うが、ハレのときの人の目に、野の花はどう映るのだろうか。
ケの気分で歩いていた私には、素敵な植栽に見えた。
歩き過ぎたのか、エスカレーターで何度かバランスを崩し、慌てて手すりを掴んだり、帰りの電車は疲労で寝てしまったりだった。ついでに、ゼリー飲料2回では足りずに、帰宅が近い頃には空腹。
それでも、口内炎の痛みをほぼ気にせずに遠くまで行き、楽しんでこられたのだから、まぁ良いことにする。