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なにか辛い痛みがある人に言いたい話


知っておいてほしいこと

寒くなってきているせいか、不調を訴える子が増えてきた。
かくいう僕も左の坐骨神経痛が少し、あと右ひざが痛い。
今朝は気温が9℃だったらしい。

子ども達のケガは急性期のものがほとんどで。
慢性期の疾患に触れる事の多かった自分の経験が、全く活かされないと実感する場面が多い。
できる限り寄り添っていく所存ではあるのだけれど、本当に治したいのであれば知っておいてほしい事がある

ヘルニアと長友選手が教えてくれたこと

僕は今年8月にヘルニアを患った。
急性期は2日間ほど歩けなくなったし、左ふくらはぎの感覚が無くなった。
もう、グラウンドに戻れないと本当に思った。
それより、お盆前だった。
お盆前に寝たきりになり、家族の落胆は酷いものだった。
その時に長友佑都選手のエピソードを思い出した。
彼も大学時代にヘルニアになった。
そこからJリーガー、日本代表、セリエAにまで上り詰めた。
全く動けなくなったという長友選手を突き動かしたものとは。

自分が治す

長友選手に勇気をもらった僕は、絶対に克服してやると強く思った。
だけど、一人では厳しい。強い味方が欲しい。
自分一人の知識だけでは限界がある。
違うアプローチをしている人を探して、力を借りる。
もう一度グラウンドに立つ。
絶対に治す。
そのためなら何でもやる。
そして、ある先生と巡り合った。
その先生は僕に言った。
『毎日43分以上を目標に歩いてください』
『そのあと30分以上骨盤を氷で冷やしてください』

僕は試されている気がした。
『自分が治す』という意思を。

同じベクトルを向く

僕は治療家時代、感じていた事がある。
ぎっくり腰の急性期で酷い症状であっても―

『治すのはあなたたち治療家』
『さあ、この辛さを何とかして』

こういう姿勢で来院される患者は少なくない。
自然治癒力は働いてくれるから、治りはする。
その場合、治りは物凄く遅い。
ところがまれにこんな患者が来る。

『先生、早く治すためにはどうすれば良いですか?』

こういう患者は信じられないスピードで治る。
治療家と患者のベクトルが合致した時はじめて、自然治癒力が最大化する。

信じる

ヘルニアになって僕は二日間寝たきりだった。
そこから、脂汗を流しながら町内を歩いた。
その先生自分の自然治癒力を僕は信じた。
3日目に5725歩。
4日目に11083歩。(43分を突破)
5日目に20114歩。(2時間を突破)
今までのぎっくり腰より酷い症状であるのにも関わらず、今までよりも早く回復していったのである。
お盆休みに家族で海に行くという短期目標をクリア。
グラウンドに戻るという長期目標も2週間でクリアした。
先生は『そこまでせえとは言ってない』と笑っていた。

立ち向かう

逃れられない苦しみに手術は避けられない場合は立ち向かわずにいられないし、そうなればもう人は腹を括るだろう。
だが、その苦しみに耐えられたり、一時的に緩和できる場合、人は覚悟が決められないものだ。
その覚悟の無さや、治療家への依存が『治癒』に向かうための行動を制限する。

僕は患者に言う。『僕には治せない』と。
君を治すのは君の意思と、それに呼応する君の自然治癒力以外にない
それが誠実というものだと思うし、それが事実なのだ。

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