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この10年で大きく変化した不動産投資の世界。全国の融資情勢の変化とは。

僕が不動産投資を始めた2013年から約10年。金融業界でも、不動産投資業界でもいろいろな事が起こりました。人によって変化の大きかった出来事を経験した方も多いのではないでしょうか。僕自身、この大きなうねりの10年の波にはうまく乗れたのではないかと思いますが(^◇^;) 今日は、僕の観点から、振り返る福岡での不動産投資の世界を少しお話ししてみようと思います。

たった数年でリタイアを実現した人を大勢見た異様な世界。

僕自身もそうなんですが、サラリーマンから不動産投資を始めるには、過去10年前と言うのは非常に稀な時期で、もう2度と訪れないようなラッキーな時代であったと強く感じています。
その理由としては、僕らが参入する2010年以前は、金融機関が不動産投資という投資事業に積極的に融資を行っていなかった時代だと多く聞きました。金利も3%〜6%で借入をしていた時代、新築の利回りも10%以上あったそうで、それでも回るわな(^_^;)って思うところもありますが、今からすると、金利高!(でも人によっては1%や0%代もあったわけでしょうから)利回りも高!って思うけども、それもまた時代背景がありますよね。
で、僕が参入した2013年は今の世代の人たちが一斉にどう言うわけか参入してきて、業界は大盛り上がりした時期だったんです。

2014年1月から建設した、初めての新築RC。なんと不動産投資を始めて半年で3物件目😅いかに活況か・・・

その2013年ですが、僕は現金30万円しかありませんでしたが、例のスルガ銀行さんのありえない融資を頂いたことがきっかけで、2013年7月にこの業界に参入することが出来たのですが、その5ヶ月後の12月に2棟目の中古RCを購入、その翌日に、新築RCマンションの融資が可決され、参入して半年で約4億円の融資を受ける事に成功した訳です。個人信用情報とか自己資金とかどうしたんや!って思われるでしょうけど、個信は相当勉強したけど、自己資金とかは・・まあ、そう言うのがまかり通っていた時期だったんです。そうして、僕は不動産を始めてから3年後の2016年秋口にはサラリーマンを退職したんですが(正しくはクビ・・この話も将来^^;)、僕の周りも3年ー5年程度で卒業した人が多かった時期ではないかと
思います。そんな意味で2011ー2017くらいまでの6年間は、本当に何でもありだったな・・(^_^;) ほんとみんな辞めてった。すごい時期でもあった☺️

2015年2月に完成した新築マンションの最上階メゾネット。確か当時の利回りは7.7% 低い!って言われてたけど、今だったら、信じられない利回りですよね☺️ この物件は建てている間にとある理由があり、完成直後に売ってしまいました。

不正融資や、不正業者が蔓延し、事故事件が露呈した時期2017ー2020

そう、僕たちが卒業した時期からして直ぐに、色々な事件事故が起きたのは記憶にあると思います。僕を助けてくれたスルガ銀行の不正融資事件、かぼちゃの馬車の脱輪事件、不動産業者のかき上げ、アパートメーカーやゼネコンの不正オーバーローンの実態などが明るみになり、金融機関、もとい・・金融庁が全国の銀行協会や組合系金融機関に対して融資指標を設け一斉に融資が厳しくなり出した時期がありましたね。

それ以前も自己資金などは必ず必要だったんだけど、その額ってのは諸費用程度の7%程度でした。1億だと700万くらい。だけどもそれを払わなくても融資が降りるように業者がいろんな手を使って金融機関をうまく利用したり、金融機関もそれを分かって、一緒にうまくやって来た時期が2017年には終わったんです。

4棟目、初の新築アパート。自己資金当時400万円くらいだった。総事業の5%未満。2015年だった。

そうして融資が劇的に締め出された感の強い時期に突入し、銀行の融資自体の収益、積算の掛け目が厳しくなって行きました。それと金融資産の確認が厳格化されてしまいました。必ず通帳写しではなく原本をどこかのタイミングで確認されたり、自己資金を融資実行前に金融機関に移動させるなど預金資産の確認チェックが金融庁指示でどの金融機関でも行われて行きました。過去悪いことをやりすぎた不動産投資家、業者、金融機関の問題からそうなったんだけど、悪いことは続けるものではなくて、いつかはバレる。これって、不動産業界、金融業界ではほんと一大事だったんです。いろんな投資系会社もどんどんバレて、当然会社もダメになっていった。そんな時期でしたね^^;

自己資金の厳格化と融資指標がはっきりと分かれた時代に突入。

そして2021以降、不動産投資、収益不動産事業に対する融資指標が思いっきり分かれる事件がありました。それは地銀、メガ、都銀らに対する金融庁の融資指標、審査の行なわれ方の変化でした。

主な内容としては、内部で鉛筆ナメナメさせないように(独断で融資判断させないようにルールを決められた)外部鑑定士評価を基準とするように定めた。みずほ鑑定や、トウキョウ鑑定などの金融庁指定の鑑定会社を使うように指示された為、ほとんどの地銀、メガ、都銀は社内で評価を出せても、外部評価が基準となることから、その両方の低い方を使うように指示され、事業総額と評価の差額が自己資金となるよう現在は行われています(その分外部に任せるから、評価自体は早い、お断りも早い(^◇^;))

ただし、組合系の金融機関はその限りではなく、組合系の指標はそのまま生かされていますが、それでも掛け目や評価の基準は年々厳しくなってきています。具体的には、信用金庫、信用組合、JA(地域農協、信連)などは事業単体に掛け目を入れ、(収益主体)空室率、エリアでの評価掛け目、家賃下落掛け目、そして積算の掛け目を入れつつ、全体の評価をまとめます。(一部JAも銀行と同じく外部評価のところもあります)

このように、銀行と言われるところと、組合系とで、審査内容がはっきり分かれてしまっていることから、今取り組みを加速化している方々は、組合系を利用されているのではと思います。その理由は、自己資金が銀行系と比べ、少なく設定できるからだと考えますが、2013−2017年を考えると、それで多額の資金が必要になってしまった感は否めません(^^;; 

1億の物件だと10%の1000万は最低必要、銀行系だと2割の2000万な感じです!
要は銀行から比べても自己資金は少ないけど、それでも過去からは倍増したということ。評価以前に、実は総事業の1割から1.5は出させなさいという、金融庁の指示が、組合系にも出されていると言うことなんです。

2016年に建てた新築アパート。9000万に対して、自己資金500万円。今なら1200万円は必要(^_^;)

特定の保証協会付き融資はまだ健在。

地銀の一部では、保証協会を付けた融資(プロパー融資という、銀行内部が責任を持つ融資と違い、保証会社が、事業を保証する制度で保証料が別途必要な提携ローン)が今でも活況で行われています。例に挙げると、福岡中央銀行+九州総合信用保証、西日本シティ銀行+九州総合信用保証、肥後銀行+MG保証 などのアパートローンがそれにあたります。これは一定の基準があるのですが、中古、新築問わず、1案件2億以内、3億以内、年収の縛りあり、エリア指定ありという内容で融資を出してくれるのですが、保証協会付きということもあり、個人信用情報に載る融資のため、事業実績の少ない方々はこれを使うと、実績のモニタリングが有る為、数年買えない可能性が高まります。組合系以外であれば、単体を見るので、購入稼働後半年程度で融資受付は可能でしょう。


10年で融資指標に劇的変化があっても買える人は、ちゃんと買えている。

厳しい融資情勢しか知らない最近始めた方々からすると、もっと早くに始めておけば良かったと思う人も多いでしょうけど、それはたらればですが😅、前からやっていた方も利回りが低いとか、場所が。。。とか色々難癖をつけて、やらない理由を見つける天才の方々は完全に周回遅れになっていますよね。 それはそれで正しいと思っておられるので僕はその方は、このような投資事業に向いていないだけだと思いますが、今の市況はおそらく1年、2年後から見ると、まだとても良い!と判断する人も出てくると思います。

その理由は、金融緩和策が継続されること、ゼネコン、ビルダー会社のコスト増から、もう2度と過去のような値段で作ることは不可能な領域に、毎年毎年突入しているという見通しと事実があるから。

僕はそんな状況下でも買えているし、他の方も買えている人は買えています。そのために、進むべき先を見据えての準備と学びを行なっていること、それと、やっぱり金融機関からの信用信頼を積み重ねられている方は、立ち止まることはほとんどない状態だと思います。今の市況でも、未来を見据えて元金の返済速度、自己資金を入れての将来のキャピタルなどを考えると非常に明るい部分が理解されている方はやはり多いと思います。 ある意味、先見性がある方はその先まで見ていることでしょうから、本意は簡単に人には言わないでしょうね☺️


今日は正直何を書いたら良いかなって思ってたんですけど、融資周りで僕も思うことがあったので、この10年の中で少しだけ僕の経験を書いてみました。

きっとこれから先、もっと厳しくなると思います。
そのため、今持っている物件がある方は、それをどのようにするのか
次に進むための準備は必ず常に考え行動することが望まれます。
そして、その意味意図も金融機関と共有しておくと、
融資も進みやすくなります。

過去や今より、未来の融資、不動産の未来も考えておくのは
重要だと思っています。

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