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いろいろな”スポーツ競技”が集まるコラボイベントは楽しいのか?"記憶に残る「幕の内弁当」は無い"

こんにちは。佐藤奨(さとうつとむ)です。

本日は、いろいろなスポーツ競技が集まる単発(1日や数日程度)で開催されるコラボイベントは楽しいのか?ということを書こうと思う。

偶発性の"つながり"が企画の広がりを生み出しそう

というのも、これから、clubhouseなどの音声メディアの中での偶発性の"つながり"がきっかけで、いろいろなスポーツ競技がコラボして集まる単発開催のイベントが増えそうな予兆を感じているからだ。

この流れは大変に"良いこと"と思う一方、そうしたイベントを、これまで数多くやってきた感覚から言えることは、まず、コンセプトが重要。そこが大事である。ということと、単なる幕の内弁当イベントになると、何の具材が入ってたか分からなくなっちゃう。ということを伝えたい。

"記憶に残る「幕の内弁当」は無い"

"記憶に残る「幕の内弁当」は無い"の言葉は、AKBグループや坂道シリーズをプロデュースしてきた秋元康氏の言葉だ。以下が秋元氏の言葉の引用だ。

会議をやればやるほど、僕がこの一品で勝負しようと思っても、「いや、それじゃあ、肉を食べられない人どうするんですか。お魚食べられない人どうするんですか」と増えて、結局は、幕の内弁当になっちゃう。だから、一品でいいんだと。
引用:
"記憶に残る「幕の内弁当」は無い"〜秋元康☓小山薫堂「企画力で勝つ!」(後編)BLOGOS

これは、いろいろな”スポーツ競技”が集まるイベントを"やるな"ということじゃなく、そのイベントの、来場者の"便益"は何か?、どんなエンターテインメントにするか?(体験価値のあるものに仕上げられるのか?)をキチンと問い直し、関与者たちが「PRになるか」または「収益に上がるか」というところまで仕立てられなければ、記憶にも残りにくく、自己満でそのイベントが終わってしまう、という話だ。

誰かに、その競技を初めてもらいたい、その競技を覚えてもらいたいという思いを持って取り組んだはずのイベントが、幕の内弁当形式になってしまったがゆえに、誰にも記憶されない、という本末転倒なイベントになってしまう可能性すらあるのだ。イベントを準備するのには、膨大な労力が必要となるが、企画段階のミスにより、その労力が無駄になってしまわないことを願いたい。

方向性は大事。加えて、規模やサイズ。開催場所も大事。

コンテンツの方向性を定めつつも、キーとなるのは、規模やサイズ。開催場所も大事である。そうした大事なポイントを抑え、ある程度の「集客数」を実現できないなら、収益観点からキツい。継続はしにくい。

ヒットコンテンツを集められれば、人気の音楽フェスみたいに人を集めやすいかもしれない。そうではないコンテンツ、認知もない競技を複数集めた場合、集客を相当に工夫しないと集客はキツくなる。そもそもの集客がキツく、閑散としたイベントになった場合、誰が得するのだろうか?

来場者が、そのイベントへ行く前に、来場を検討するが、その検討段階で、そのイベント空間の”楽しさ”が十分に伝わるようにしなければならないし、全く存在を知られていない競技を中心に人を集めようとした場合、その競技の楽しさを、SNSだけで十分に伝える難しさもある。だからこそ、ターゲット設定も必要だ。

ターゲットとは「どこにいる、どんな人?」のこと。どこにいる、どんな人であれば、その空間で喜んでくれるのか。それとも便益を与えられるのか。それを描き込みつつイベントの「コンセプト」を固めていくことだ。そこからスタートし、誰を喜ばせたいのか。どんな便益を与えられるのか。その準備をしてから、コンテンツを集めていくことを出発点にできるのが理想的と捉えている。

どうしたらそのターゲットの方を振り向かせられるのか、来たいと思うのか。そのターゲットの方々を集客のエンジンにするにはどうするのか。そこからコンセプト(方向性)に落とし込んで”テーマ”を定め、企画にしていくことが求められるだろう。

..という私も、いろいろな”スポーツ競技”が集まるイベントを開催している。詳しくは以下のリンク先の記事にも書いているが、このイベントのコンセプトは、様々な競技ありきではなく、参加者の"楽しみ"を追求した結果、いろいろなスポーツ競技が集まっている状況だ。

繰り返すが、そこにコンセプトはあるのか。どこにいる、どんな人であれば、その空間で喜んでくれるのか。それとも便益を与えられるのか。この偶発性の出会いから企画になる流れは大変に"良いこと"と思う一方、イベントの成功には、企画段階のミスをしないようにすること。まず、コンセプトが重要ということを頭に入れ、そこを描き込むことだ。

"記憶に残る「幕の内弁当」は無い"のと同様、いろいろな”スポーツ競技”を集めること”だけ”を考えたイベントから企画しないことが求められる。さらに、ただ集めた”だけ”では、そのイベントが、いかに楽しそうか?を事前に感じてもらうメッセージを伝えにくい。

いろいろな”スポーツ競技”が集まるコラボイベントは楽しい?

いろいろな”スポーツ競技”が集まるコラボイベントは楽しいのか?という問いであるが、それは参加者たちの主観によるものであるが、どこにいる、どんな人であれば、その空間で喜んでくれるのか?を捉え、そのターゲットとなる人が喜んでくれるコンテンツを集めているのなら、そして実際に、ターゲットとなる方が来てくれいるのなら、楽しんでくれる確率が上がるだろう。

ターゲット設定
(どこにいる、どんな人であれば、その空間で喜んでくれるのか?または、便益を提供できるのか?)

コンセプト設計
(どんなコンセプトにすれば、ターゲットがより楽しんでくれるか?そのイベント空間の魅力やメッセージが伝わるか?)
※そもそもなぜそれをやるの?から考えても良いかもしれない

コラボすることが目的になっていないか?

コラボすることが目的になっていないか?知り合った他のスポーツ競技の方々と、イベントを、ただ”やること”が目的になっていないか?を自ら問いかけるべきだ。

やる側の気持ちや都合も大切であるが、イベントを開催した時に、どんな方に来てもらいたいか、キチンと来場者のこと(来場者の楽しみ、または便益)を最優先に考えられているか?という問いかけが必要なのだ。そこに来場者の気持ち(ワクワク感や楽しみ)はあるのか?

企画段階のミスを防ぐためにも、まずは、これらの”描き込み”をスタートにしてみることだろう。

厳しいことを書いたが、これから、閑散としたイベントが多発しないようにと思い、今回のnoteを書いてみた。

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