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顔のない看護師

夜は長い。果てしなく。
それは暗い。どこまでも。
考えるだけ無駄なこと。それを考えさせようとする時間。
私にとって愛とはなんだ。
私にとって生きるとはなんだ。
私は昨日、殺されるところだった。
過剰摂取な言葉の羅列。
大きな男。
その手で壊す。
私の未来と記憶は過去。
外傷よりも心に傷。
消えはしないと私は思っている。
あの時あなたに帰依してれば。
あなたの心に帰りたい。
私の目に注射を打て。
今すぐに。
朝6時の検診、体温計、36.6℃
笑っている。
精進食は薄いの。誰かマヨネーズを届けてくれないかしら。
私は犯されている。今も尚。
体が痛い。快楽など微塵もない。
愛されたい。疲れている、殺してほしい。
また今日も複数の男が出入りを。
私は飼われている。
薄暗いワンルームで。
1度だけ看護師が巡回に来た。
ペンライトで私を照らした。
助けてはくれなかった。
看護師に顔がなかった。
私は今日、目が覚めた。私が裸で寝ているのを上から見下ろした。
気付いた。
私は死んでしまった。
昨日。


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