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父のごはん🍚


 「はい、これ。記入お願い。」
三者面談の連絡を持ち帰った高校三年生の末っ子に、用紙を手渡されました。何枚もの書類📄があり、ざっと目👀を通して処理します。このような園や学校からの連絡は、長男が保育園に入った時から、小、中、高等学校とおよそ25年間受け取ってきました。25年です!四半世紀!しかし、それも今年で終わりだと思うと、感慨深いものがあります。

 学校から渡されるたくさんのプリントの中で、毎月楽しみにしていたのが、図書の紹介と給食のメニュー表です。
「どんな本があるかな?どんなメニューかな?カレーの日はいつかな?」
とおすすめ本のチェックと、カレー🍛の日のチェックをしていました。


カレーライス🍛

 私が子どもの頃の事です。小学校高学年ぐらいから、土曜日の夕飯作りを担当していました。頻繁に作っていたのはカレー🍛でした。両親は、喜んで食べてくれました。張り切って、大きな鍋にいっぱい作り、残りは日曜日の昼にも食べます。そんな時に限って、翌週の月曜日の学校給食がカレー🍛ということがありました😢

 学校のカレーは甘口でマイルドな味わいでした。カレーは辛いものだと思っていたので、給食のカレーは、何だかもの足りない気がしていました。同じ料理が3日も続いたことになるので、子どもでもさすがに飽きました。
 そんな思い出があるので、わが子の給食メニュー表で、カレーの日が続いたり重なったりしないように入念にチェックしていました。


父の手料理

 一昨年から80代の父親が、夫婦二人分の調理を担当しています。若い頃は「厨房に入るべからず」を守っていた父が、せっせと包丁🔪を握っています。
「最近は茄子🍆やカボチャ🎃の煮つけを作っている。」
と自慢げに話していました。

 先日は、テレビの料理番組で卵とじ🥚の料理が紹介され、挑戦してみようと作ったそうです。
「思ったよりおいしくできたから、2回ほど作ったよ。」
と料理の楽しさを感じているようです。同じ味付け🍯🧂ばかりではつまらないので、いろんなものを作ってみたいそうです。

 なるほど、80歳になるまで、人の作った料理しか口にしていない父は、
「食べたいと思ったものを食べる。」
機会を奪われてきたのかもしれません。外食では、好きなものを注文することができますが、必ずしも自分好みの味付けとは限りません。そんな父は、卵とじで、
「自分の好きな味付けにこだわって料理できた!」
とうれしかったのです。


男子ごはんの本

 『男子ごはんの本』は、夫と息子のために購入しました。とくに、ハンバーグとチキン南蛮は、夫のお気に入りのメニューで繰り返し食卓に上る料理です。はじめはレシピ通りに作っていたのですが、少しずつ調味料の分量を変えたり、スパイスを加えたりと、自分好みの味付けを追求しているようです。

 2009年に出版された本は、国分太一さんとケンタロウさんのお二人がかわいい笑顔で並んでいる表紙です。

水と油、調味料🧂が染み込んだ料理本の表紙。

 最初に購入したこの書籍は、濡れた手でページをめくりつつ調理していたので、裏表紙(トップの写真です。凸凹しています)も、カバーも中のページも、色あせ滲み、水分で紙が縮んでいます。

 分かりやすく作りやすいこのシリーズは「その6」まで、今でも家の本棚📚に並んでいます。

 子どもたちには、
「その中からお気に入りのメニューを5つ以上、独り立ちする前に身につけること。」
と話してきました。

 夫がよく作るハンバーグは、小林家のハンバーグです。ケンタロウさんの母親は小林カツ代さんです。ご存じの方も多いとは思いますが。ケンタロウさんの本には、
『ジューシーな肉汁がたっぷりあふれ出す!絶対に失敗しない、小林家秘伝の王道ハンバーグ
と大きな文字で紹介されています。

秘伝で王道のハンバーグが、絶対に失敗せず、おそらく誰にでも間違いなく作れるレシピなのです。この料理を知ることができ、小林家(に近い)の味わいを口にできるならば、書籍代1800円(税別)はお得だと思いました。5人家族でレストランに行き、ハンバーグステーキを食べることを思えば、多少は良い牛ひき肉を用意できます😁

 2022年の今なら、高い本をわざわざ買わなくても、スマホでパパッと検索すると、迷うほどレシピが出てきますね。

 そんなことを毎回子どもたちに言って聞かせ、自分で好みの料理を用意できる能力は、生きていく楽しみにつながると理解してほしいと思ってます😆

健康手抜きごはん

 父親が、テレビ番組のレシピをメモしていると知り、
「次は料理の本を買ってきます。」
と伝えました。必要ないという返事でしたが、買い物ついでに書店で探すことにしました。
高齢者が栄養を取ることができ、簡単に作れる料理本はないかと見回すと、鎌田實さんの
『鎌田式 健康手抜きごはん』
がありました。


鎌田式健康手抜きごはん


「料理はラクして、人生を楽しもう!」と帯がついていました。料理することを楽しみ始めている80歳の父親にはぴったりの本かもしれません。

3つのポイント
①料理は人生を楽しむための最良手段
手抜き=現代の知恵です。罪悪感を持つ必要はなし
野菜とたんぱく質。まずはこの2つをたっぷり摂る
『鎌田式 健康手抜きごはん』

 この本には、ハンバーグはなかったのですが、
「ミートボールのトマト煮」🍅
がありました。簡単に合いびき肉を丸めて、野菜ジュースの中で煮つけます。本当に手軽に簡単にできそうです。

 父は、今でもカレーやハンバーグが好きです。その中に、ミートボールのトマト煮🍅も仲間入りするかな?

 本の終わりには73歳の鎌田實先生が実践されている、「スクワット」「かかと落とし」も紹介されてあり、単なる料理本ではなく、高齢者の健康を考えた食事生活の提案となっています。父がこの本の始めから終わりまで読んで、生活の中に取り入れてくれたらと思います。

 母親は、簡単な料理はできますが、新しいメニューを作ってみようとはしません。だからこそ、父親がいろいろなメニューに挑戦し、魚肉野菜を食卓に並べてくれれば、ともに栄養満点料理を食べることができます。

 どうか二人で助け合って、おいしい食事を楽しんでくれますように。そして長生きしてほしいです☺️

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