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社会人の目標

学生の頃、何か目標を立てるタイミングは、イベントだった。

定期テストや入試、運動会や学園祭など。
イベントに向けて目標を立て、それに向けて努力する。
小さな目標を重ねて大きな目標を立てて進む。

みんなが同じイベントに参加するから、結果的に競争になる仕組み。
みんなが同じゴールではないけれど、同じ競争に参加する不思議な仕組み。

その仕組みに気づいたのは、社会人になってから。
誰もが同じゴールでない不思議な競争であることは、学生当時から薄々感づいていた。
進路は人それぞれ、社会人なら尚更だ。

でも、誰もが目標を持つわけでないことに気づいたのは、社会人になって十数年経ってから。
目標を持ってない人が多いことに驚いたから。

たしかに社会人は、マイルストーンになるイベントが少ない。学生の仕組みに浸かった人は、目標を立てづらいと思う。

でも、僕には目標があった。

入社当時の僕は、仕事をこなす上で圧倒的に知識不足で同期と比べても見劣りしていた。
いち早く皆んなに追いつきたいという思いがあった。しかし、知識は残業をしても増えない。

そこで、週末に図書館で専門書を読み、独学で勉強した。
一分野を一ヶ月、三分野で三ヶ月、自分なりに理論武装を身につけて、仕事の中で実践した。
今思えば、先輩に教えてもらえば早かったのだろうが、それは恥ずかしくて出来なかった。

振り返る。

僕が独学で勉強をしたのはイベントがきっかけではない、僕の中の危機感と向上心がきっかけ。

その後も新しい知識を必要とする機会があるたび、図書館に行ったり、ネットを調べたりしてスキルを身につける。
それ以降、数十年の設計職務の中で知識不足で困ることは無くなった。

きっと社会人が目標を立てるタイミングは、外部要因でなく内部要因が多い気がする。
例えば、気づきのような。

保安検査所の前にて駄文。


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