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いい病院・医者はどこに?(その3):セカンドオピニオンを聞いて、方針に迷う。どうする?

6月の始めに感じた違和感は、卵巣脳腫が大きくなっている事の暗示だった。

ひとつ目の病院で振り回され、友人の紹介で行ったふたつ目の病院で卵巣脳腫の手術が確定(うすうす分かっていたが)、そのお医者さんに腹腔鏡の専門医を紹介してもらったので、手術の詳細について相談に行く事になった。


事の発端はこちら↓ ほったらかしにされた。

その後、友人が紹介してくれたお医者さんに行く事にした。



ふたつ目のお医者さんに紹介されて、腹腔鏡を専門とするお医者さんに連絡をした。

すると、すぐに連絡があって週末の予約を入れてくれた。

土曜日の午前中に予約を取ったので、この週末も朝から出かける事になった。ここ最近、週末は病院・クリニックに行く日々である。

初めて行くエリアだったが、調べてみたらメトロで行けそうだったので、タクシーは使わない事にした。病院通いも増えてきたので、一回ごとの交通費もバカにならない。できるところは節約していきたい。

最寄り駅から病院までは徒歩で10分程度の距離であったが、前日に大雨が降ったため、たったそれだけの距離がものすごく遠く思えた。

せっかく余裕もって家を出たのに、遅刻。これぞインド笑



高い湿度のせいで、しょんぼりした感じになりながら病院に到着。
最初なので、登録の為の書類に記入して、呼ばれるのを待つ。

予約していたので、それ程待つ事なく呼ばれた。

インドでは多くの場合、看護師が先に血圧や脈拍、身長・体重を測った後で、お医者さんの所に案内される。この時もそうだった。

最近は夕食の時間が遅くなっていたし、それにつられて食べる量も増えていたので、案の定増えていた体重を見て若干ショックを受けながら、案内された部屋の中でお医者さんを待った。

しばらくして、中年の女性がやってきたので、紹介で来た事、卵巣脳腫である事、手術について詳しく聞きたい事を伝えた。

その女性は過去の手術の記録や検査結果などを見ながらメモを取っていく。

ある程度情報を聞き出したところで「じゃ、先生に声かけてくるから、外で待ってて。」と言い出した。

えっ?あなたがお医者さんじゃなかったの。。。。笑

心の中で驚きながらも、言われた通り外に出て待つ。
しばらくすると、看護師に呼ばれたので、今度こそお医者さんの部屋に入ると、中年の女性が中で待っていた。



私と一緒に、なぜか先ほどヒアリングしたの中年女性と、もう少し若い女性も一緒に部屋に入る。そこまで秘密にはしていないが、この方らが当然の様に一緒に入ってくるのは何なんだい。(恐らく、このお医者さんがメンターをしているジュニアの医者と、看護師だと思われる。)

改めて、このお医者さんに概要を伝え、過去の手術の記録や今回の検査記録を見せる。MRIのフィルムも必要だったらしいが今回は持って来なかった。

だって大きいから荷物なんですよ。。。。

お医者さんは子宮と卵巣の模型を使って説明してくれた。

卵巣嚢腫ができている方の卵巣と卵管は切除
(繰り返しているため、再発の可能性が高い)
もう一方の卵管もガンのリスクを抑えるために切除
一方の卵巣は残しておく

もう一方の卵管を取る事までは考えていなかったが、妊娠は望んでいないので、リスクを抑えるためであれば切除するのは構わないと思った。

気になる費用だが、約20万ルピー程であると言う。(1泊2日)
ここの病院では入院の時に5万ルピーを払い、残りは小切手で支払う様に言われた。小切手の日付を少し先にしておけば、確実に支払いが可能な時に払えるから、との説明だった。

並行して社内の保険担当に確認しようと思いながら、基本的には満足する結果だった。



さて、インドでは「必ずセカンドオピニオンを取れ」と言われている。

それはなぜかと言うと、医者にも売上目標が設定されているからである。

大きな金額を達成するならやはり手術が一番なので、自分の目標を達成させるために、絶対に必要ではない手術を勧めてくる医者も後を絶たない。

同僚も「石ができているからすぐに手術!」って言われた症状が、数日後にはなんともなくなった、と言う経験がある。(小さい石だったので、知らない間に排出された事が、後で検査をして分かったらしい。)

最初のお医者さんの提示した方針で、ほぼ心は決まりかけていたが、念のため、そう念のためにセカンドオピニオンを取ろうと思った。

あえて今まで関わった事がないところがいいと思い、ネットで調べて、晩の時間帯でも空いている病院を予約した。

行ってみて、また同じ事の繰り返し。

過去の手術について説明し、病院に来ようと思ったきっかけ、今回の検査結果を連携して、対応方針について聞く。

そのお医者さんはお腹を触診した後、「手術ですね。」と言った。

そこまでは同じだったのだが、内容は少し違っていた。

今回は2回目の手術になるため、嚢腫ができている方の卵巣は切除するのは同じであった。違ったのは、手術中に検査を行い、その結果次第では、もう一方のの卵巣と卵管も切除する、と提案された点であった。

今回は嚢腫ができていない方も、検査した結果、将来的に発生の可能性が高いと判断されたら、両方とも切除する、とのことだった。

(つまり、私は麻酔で意識がない時に、卵巣を取り出して検査し、結果次第で片方切除するのか、両方切除するのかを決める、との事。通常は付き添いの家族に確認して、手術を継続するのだと言う。)

子宮や、卵巣の片方だけであれば、取っても良いと覚悟はしていた。
幸い子供二人に恵まれ、これ以上の妊娠、出産は望んでいない。

ただ、卵巣を両方とも切除する事までは覚悟できてなかった。
卵巣はホルモンを分泌する臓器なので、両方を切除してしまうと、更年期が早まる、もしくは重症化する、と考えていたからだった。

お医者さんは、「もう更年期に入る年齢だから、どのみちホルモン投与しないといけないし、ホルモンを投与するんだったら卵巣を両方取っても大きな影響ないし。」とこともなげに言う。

今すぐ回答しないといけないわけではないが、正直迷った。

卵巣を取ってしまうことのリスクは何か?
逆に、卵巣を残す事のリスクは何か?

鵜呑みにせず、ちょっと調べてみなければならないし、リスクを理解した上で、自分はどう判断するだろうか。


一旦家に帰り、医療関連の仕事をしている友人や、子宮を切除した経験のある友人達に聞いてみた。(卵巣の切除については、記憶が定かではなかったが、参考にはなると思った。)

すると経験ある友人二人のうち、一人は卵巣は残しているが、もう一人は切除している事が分かった。

二人ともホルモン投与をしているとの事で、色々な投与方法がある事も分かった。エストロゲン製剤には、貼り薬、ジェル状の塗り薬、のみ薬の3つがあるらしい。(インドで同じものが選択できるかは別として。)

既に切除してしまっている友人は、私が提案されているのと同じ様に、手術している時に切除が決まったとの事だった。

また、卵巣を残している友人は、「自分は卵巣残してるけど、もし私が3Kの立場だったら、卵巣がんは見つかんないし死ぬ可能性高すぎて怖いから取る。」と、きっぱり。

相変わらず、この友人の言葉には説得力がある。

そうなんだよなあ。子供達とにゃん達の為にも死ぬまで健康で生きるのが、そしてそのための努力をするのが自分の責任でもあるんだよなあ、と思ってしまう。

ホルモン投与の種類や方法について確認し、リスクを検討した結果に納得ができたら、両方切除も考えてもいいかもしれない。

ちょっと考えてみようと思う。



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