見出し画像

日本の悪いところ

先週ぐらいから、夫は娘の3回目のワクチン接種の予約をしていた。

夫と娘は日本に住んでおり、区から3回目の接種のお知らせを受け取ったので、予約を取ろうと何度もがんばっているのだが、うまくいかない、と連絡があった。

日本でのワクチンの予約方法は2種類、コールセンターに連絡して予約を取る方法と、Webからの予約をする方法がある。

この時代にコールセンターで予約とかあるんだ~。そういえば友人がコールセンターの派遣は時給がいいって言ってたな(笑)

夫は最初、コールセンターに電話をかけて予約を取ろうとしたようだが、最後の最後で「お子様のお名前の漢字を教えてください」と言われ、教えられなかったので、断念。

なんだそりゃ?氏名の他に、保険証番号と生年月日があってればいいのでは。

その後、Webで予約を取ろうとするも日本語が読めず、しかも予約時には日本語を入力しなければならず、これも断念。サイトを読むだけならばパソコンに翻訳機能があるので何とかなったのだが。

私に連絡してきて、Webで予約を取って欲しい、と言うので、やってみたが、私のパソコンでは表示できなかった。海外にいるので表示できない様になっているのかもしれない。

そこで、夫がWebサイトを開き、zoomで一緒に画面を見ながら操作した。しかし、子供の予約枠は何カ月先までもずっと予約一杯になっている。

お知らせを受け取ったばかりだけど、そんなことってある??

と思ったが、このままWebサイトを見ても仕方がないと分かったので、翌日、リストの中の一つのクリニックに電話を掛けてみた。コールセンターは0120で始まる番号なので、海外からはかけられない。

クリニックに電話すると、「事情は分かったが予約はクリニックでは受け付けていないので、コールセンターにに連絡して欲しい。」と言われた。海外からコールセンターにはかけられない事を話すと、区役所の代表にかけて理由を話して転送してもらう事を提案された。

その日は週末だったので、電話はしなかった。

週明け、区役所のページを見ると、いくつかのクリニックは直接予約が可能であったらしい事が分かったので、夫に連絡すると、「もう、朝一番に区役所に行って予約してきた」との事であった。

最初は区の窓口で受け付けするのを嫌がったようだが、押し問答の末、対応してもらい無事予約は取れた。しかし、どうやら登録していた娘の情報に誤りがあったらしく、それで、電話でもWebでもうまく予約ができなかったらしい。

しっかりしてよ、区役所。。。。

そして、予防接種当日。

朝になって電話がかかって来たので、出ると、「なんかこれ書けって渡された。こいつらは忙しくて助けてくれない。何を書けばいいのか教えてくれ」と言われた。

見てみると、それはワクチン接種のための問診票であった。

全部日本語表記の。

分かるわけないじゃないか。

送られてきた問診票の写真を見ながら、どちらにチェック入れるのか、どの欄に何を記入するのかを指示した。最悪、問診票の質問への回答がちゃんとしてればどうにかなるだろう。基本的な情報は保険証に記載しているのだから。

「この書類もって受付に行くけど、なんかあったら電話するから、電話の近くにいろ」と言われたが、電話は鳴らず、午後になって「マンゴー買った」などと写真が送られてきているので、恐らく無事接種は終わったものと思われる。

こうやって聞いていると、日本って全然外国人に優しくない国だと思う。

中国人や韓国人なら、もしかしたらある程度は意味を理解できるかもしれないが、それ以外の外国人にそれを渡して自分たちで記入しろ、と言うのは「日本語分からないんだったら、ワクチンは受けないでくださいね」と言っている様なものだ。

大きな都市部では英語表記や英語で記入できる書類もあるし、英語で対応可能なお店やカスタマーセンターも増えたと思うが、それでも、まだまだ対応が遅れていると思う。

日本はこれから人口が少なくなっていき、恐らくは移民を受け入れていかざるを得ない状況なのに、こんな状態ではいけないだろう。

最低限、英語で必要なコミュニケーションが取れる状態に整える事、書類記入での漢字・カナの記入を免除する事、ワクチンの予約などはWebからの予約に統一する事、その際の本人確認は携帯番号と青年月日などの分かりやすい情報にする事、外国人が記入する書類やフォームは西暦にする事(年号は、日本人の私ですらもう分からない。。。)、など多々ある。

私はインドにいるが、ワクチンの予約や病院で、言語が原因で困ったことはなかった。病院はみんな英語が話せるからだ。

もちろんインドにも英語が話せない人は多数いるので、生活していく上で言葉が分からずに困った事は何度もある。最近は色々と便利なアプリがあるので、(ヒンディー語などの)現地の言葉が分からなくても生活に困らない様になってきている。デリバリーアプリとかはその代表的なものの一つだ。

インドの生活にトラブルが無いと言うつもりは全くはないが(むしろトラブルばっかり)、今回、娘が遭遇した様なひどい経験はない。

日本は自分の生まれた国だから、もちろん大切に思っている。しかし、こうやって海外で暮らしてみると、改善が必要な部分がたくさんある事にも気づく。

「あなたの国ってどんな国なの?」と聞かれた時に、胸をはって「あらゆる点で素晴らしい国なの」と言えるように、改善されて行くとよいなと願っている。

サポートいただけた場合は、「子供が売られない世界をつくる」を掲げてインドでも活動をしている、かものはしプロジェクトに寄付します。